人文研究見聞録:四国八十八ヶ所2番札所 日照山極楽寺 [徳島県]

徳島県鳴門市にある極楽寺(ごくらくじ)です。

四国八十八箇所霊場の第二番札所であり、阿弥陀如来を本尊とする高野山真言宗の寺院となっています。

第一番札所である霊山寺から約1.2kmの場所に位置しており、徒歩約15分程度で辿りつくことができます。

そのため、歩き遍路をしているお遍路さんの姿をチラホラ見かけます。

お遍路の基礎知識についてはこちらの記事を参照:【お遍路とは?】


寺院概要

縁起

寺伝によれば、奈良時代(710~784年)に行基(ぎょうき)によって開創され、弘仁6年(815)に空海(弘法大師)がこの地に21日間(三七日)留まって阿弥陀経を読誦したところ、満願日に阿弥陀如来の姿を感得したため、その姿を刻んで本尊としたと云われています。

なお、この阿弥陀如来の後光は遠く鳴門まで達し、魚が採れなくなったため、困った漁民たちが本堂の前に山を築いて光をさえぎったということから「日照山」と号するとされているそうです。

本尊

人文研究見聞録:四国八十八ヶ所2番札所 日照山極楽寺 [徳島県]

・阿弥陀如来(あみだにょらい):西方の極楽浄土の教主で、生あるもの全てを救う仏とされる
 → 真言:オン アミリタ テイセイ カラ ウン

境内の見どころ

山門(仁王門)

人文研究見聞録:四国八十八ヶ所2番札所 日照山極楽寺 [徳島県]

極楽寺の山門です。

両脇に仁王像(金剛力士像)を配しています。

願掛け地蔵尊

人文研究見聞録:四国八十八ヶ所2番札所 日照山極楽寺 [徳島県]

極楽寺の願掛け地蔵尊です。

地蔵菩薩の真言「オン カカカ ビサンマエイ ソワカ」と唱えながら祈願すると、願いを叶えてくれるとされています。

中国式手洗鉢

人文研究見聞録:四国八十八ヶ所2番札所 日照山極楽寺 [徳島県]

極楽寺の中国式手洗鉢です。

真新しい手水舎であり、関帝廟のような中国風のデザインとなっています。

子授招福大師

人文研究見聞録:四国八十八ヶ所2番札所 日照山極楽寺 [徳島県]

極楽寺の子授招福大師です。

その名から、子授けに霊験のある弘法大師像とされているものと思われます。

招福弁天

人文研究見聞録:四国八十八ヶ所2番札所 日照山極楽寺 [徳島県]

極楽寺の招福弁天です。

その名から、福徳を招く弁財天を祀っているものと思われます。

平和観音

人文研究見聞録:四国八十八ヶ所2番札所 日照山極楽寺 [徳島県]

極楽寺の平和観音です。

手水舎

人文研究見聞録:四国八十八ヶ所2番札所 日照山極楽寺 [徳島県]

極楽寺の手水舎です。

なぜか手水鉢の上には鬼瓦が安置されています。

鐘楼

人文研究見聞録:四国八十八ヶ所2番札所 日照山極楽寺 [徳島県]

極楽寺の鐘楼(しょうろう)です。

参拝の手順の中に含まれることがあるため、鐘を突くお遍路さんの姿を見かけることがあります。

薬師堂

人文研究見聞録:四国八十八ヶ所2番札所 日照山極楽寺 [徳島県]

極楽寺の薬師堂です。

観音堂

人文研究見聞録:四国八十八ヶ所2番札所 日照山極楽寺 [徳島県]

極楽寺の観音堂です。

本堂

人文研究見聞録:四国八十八ヶ所2番札所 日照山極楽寺 [徳島県]

極楽寺の本堂です。本尊に阿弥陀如来を祀っています。

建物は江戸時代初期(1659年)に建立されたものであり、堂内の壁には寺宝の地獄極楽図が掛かっています。

大師堂

人文研究見聞録:四国八十八ヶ所2番札所 日照山極楽寺 [徳島県]

極楽寺の大師堂です。

真言宗の開祖・空海(弘法大師)を祀っています。

安産大師(修行大師)

人文研究見聞録:四国八十八ヶ所2番札所 日照山極楽寺 [徳島県]

極楽寺の大師堂の横に祀られている安産大師です。

難産に悩む難波の女性が、弘法大師のお加持によって無事安産したという逸話に因むものとされています。

一願水掛不動尊

人文研究見聞録:四国八十八ヶ所2番札所 日照山極楽寺 [徳島県]

極楽寺の一願水掛不動尊です。

水を掛けながら祈願すると、願い事を一つだけを聞いてくれるとされています。

仏足石

人文研究見聞録:四国八十八ヶ所2番札所 日照山極楽寺 [徳島県]

極楽寺の仏足石(ぶっそくせき)です。

釈迦の足跡を石に刻み、信仰の対象としたものとされています。

料金: 無料
住所: 徳島県鳴門市大麻町桧字ダンノ上12番地(マップ
営業: 7:00~17:00
交通: 阿波川端駅(徒歩14分)、徳島バス大麻線「二番札所前」下車

公式サイト: http://www.tv-naruto.ne.jp/gokurakuji/
matapon
著者: matapon Twitter
「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。