南都鏡神社(比賣神社) [奈良県]
2017/08/09
奈良県奈良市にある南都鏡神社(なんとかがみじんじゃ)です。
平安時代に創建された古社であり、祭神に天照皇大神・藤原広嗣・地主神を祀っています。
神社概要
由緒
由緒書によれば、大同元年(806年)に遣唐使発遣の祈祷所であった当地に新薬師寺の鎮守として奉祀したと云われています。
また、奈良時代に太宰府で反乱を起こして処刑された藤原広嗣(ふじわらのひろつぐ)を祀った唐津(佐賀県)の鏡神社からの勧請を受け、藤原広嗣を祭神として祀っています。
また、『元要記』には「延暦23年(804年)に弘法大師(空海)が唐からの帰朝の際、松浦明神の加護により風波が静まったので これに感銘した弘法大師は大同元年(806年)に帰朝した時、興福寺の庭中に松浦明神を奉斎して"鏡大明神"と号した」という伝説があるそうです。
祭神
南都鏡神社の祭神は以下の通りです。
・天照皇大神(アマテラス):太陽を神格化した皇祖神であり、伊勢内宮の主祭神として有名
・藤原広嗣(ふじわらのひろつぐ):藤原式家の祖・藤原宇合の長男で、太宰府で反乱(藤原広嗣の乱)を起こした
・地主神(じぬしのかみ):その土地を守護する神(諸説あり)
・藤原広嗣(ふじわらのひろつぐ):藤原式家の祖・藤原宇合の長男で、太宰府で反乱(藤原広嗣の乱)を起こした
・地主神(じぬしのかみ):その土地を守護する神(諸説あり)
境内社
摂社 比賣神社
南都鏡神社の摂社である比賣神社(ひめがみしゃ)です。
昭和期に創建された比較的新しい神社であり、社殿の傍には神像石(かむかたいし)が置かれています。
【祭神】
・十市皇女(とおちのひめみこ):天武天皇の第一皇女で、大友皇子(弘文天皇)の正妃
・市寸嶋姫命(イチキシマヒメ):宗像三女神の一柱で、弁財天と習合している
【由緒】
wikipediaによれば、当地には比賣塚(ひめづか)と呼ばれる古墳があり、古くから「高貴な姫君の墓」と伝えられていたとされ、その被葬者は『日本書紀』にある「天武天皇6年(678年)4月14日に十市皇女を、天武天皇10年(682年)に氷上娘を赤穂の地に葬った」という記述から この2人であろうと考えられていたそうです。
1920年代、国有だった比賣塚は地元の有志によって払い下げを受け、これをきっかけに神社が造営されることになり、昭和56年(1981年)に十市皇女を祭神とし、市寸嶋比売を脇座とする比賣神社が誕生したとされています。
・十市皇女(とおちのひめみこ):天武天皇の第一皇女で、大友皇子(弘文天皇)の正妃
・市寸嶋姫命(イチキシマヒメ):宗像三女神の一柱で、弁財天と習合している
【由緒】
wikipediaによれば、当地には比賣塚(ひめづか)と呼ばれる古墳があり、古くから「高貴な姫君の墓」と伝えられていたとされ、その被葬者は『日本書紀』にある「天武天皇6年(678年)4月14日に十市皇女を、天武天皇10年(682年)に氷上娘を赤穂の地に葬った」という記述から この2人であろうと考えられていたそうです。
1920年代、国有だった比賣塚は地元の有志によって払い下げを受け、これをきっかけに神社が造営されることになり、昭和56年(1981年)に十市皇女を祭神とし、市寸嶋比売を脇座とする比賣神社が誕生したとされています。
その他の関連社
南都鏡神社の関連社は以下の通りです。
【別社】
・赤穂神社:天児屋根命、比賣神を祀る
・天満宮:菅原道真、市寸嶋姫命を祀る
【末社】
・天神社:火雷天神
・祖霊社:歴代の氏子内功労者を祀る
・赤穂神社:天児屋根命、比賣神を祀る
・天満宮:菅原道真、市寸嶋姫命を祀る
【末社】
・天神社:火雷天神
・祖霊社:歴代の氏子内功労者を祀る
関連知識
藤原広嗣とは?
藤原広嗣(ふじわらのひろつぐ)とは、奈良時代の人物で藤原四子・式家の祖である藤原宇合の長男に当たります。
天平9年(737年)、朝廷の政治を担っていた藤原四子が天然痘の流行によって相次いで死去したことから、藤原氏に代わって橘諸兄が政治を担うこととなり、唐から帰国した学者・吉備真備と僧・玄昉を重用したとされています。
また、翌年の天平10年(738年)には広嗣が都から大宰府への赴任を任じられたことから、これを左遷と捉えて不満を感じ、天平12年(740年)8月29日に政治の批判と吉備真備と玄昉の処分を求める上表(天皇への意見書)を送り、同年9月3日に太宰府で挙兵して反乱を起こしたとされます。
これに対して、天皇は大野東人を大将軍に任じて追討を命じて広嗣の軍を鎮圧し、広嗣は同年11月1日に肥前国唐津(現・佐賀県唐津市)で処刑したとされ、この反乱は「藤原広嗣の乱」と呼ばれています。
この後、唐津には広嗣の怨霊を鎮めるために広嗣を祀る鏡神社が創建され、当社(南都鏡神社)は唐津の鏡神社の勧請を受けたものと伝えられているそうです。
境内の見どころ
鳥居
南都鏡神社の鳥居です。
埴輪
南都鏡神社の入口には埴輪が飾られています。
神像石
境内社の比賣神社の付近にある神像石(かむかたいし)です。
大友皇子・十市皇女から淡海三船までの4代と、それぞれの妃を祀った御姿石とされています。
神門
南都鏡神社の神門です。
拝殿
南都鏡神社の拝殿です。
本殿
南都鏡神社の本殿です。
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「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。
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