宇治神社 [京都府]
2018/03/26
京都府宇治市にある宇治神社(うじじんじゃ)です。
『古事記』『日本書紀』の説話に由来する古社であり、祭神に菟道稚郎子命を祀っています。
また、境内には神使のウサギが所々にデザインされており、これが人気を集めているそうです。
神社概要
由緒
由緒書によれば、当社は『記紀』にある「応神天皇の御代、皇太子となった菟道稚郎子命(うじのわきいらつこ)は、異母兄の大鷦鷯尊(後の仁徳天皇)に皇位を譲るため、この菟道(宇治)の地で自害した」という説話に基づいており、大鷦鷯尊が菟道稚郎子命の死を悲しんで、当地に神霊を祀ったことに始まるとされます(応神天皇朝に創祀)。
また、隣接する宇治上神社とは古くは二社一体の関係であり、こちらには大鷦鷯尊が父の応神天皇の神霊を祀り、この二社を総じて「宇治神社」と称したという由緒があると説明されています。なお、宇治上神社は明治19年(1886年)に独立したため、現在は別々の神社になっていますが、元は当社の摂社であったと考えられているそうです。
祭神
宇治神社の祭神は以下の通りです。
・菟道稚郎子命(うじのわきいらつこ):第15代応神天皇の皇子で、皇太子になった
→ 『記紀』によれば、異母兄の大鷦鷯尊に皇位を譲るために菟道宮で自害したとされる
→ 『記紀』によれば、異母兄の大鷦鷯尊に皇位を譲るために菟道宮で自害したとされる
境内社
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宇治神社の境内社は以下の通りです。
・春日社:建甕槌命・斎主命・天児屋根命を祀る
・日吉神社:大山咋命を祀る
・住吉神社:住吉三神(底筒男命・中筒男命・上筒男命)・神功皇后を祀る
・廣田神社:蛭子命を祀る
・松尾神社:市杵島姫命を祀る
・高良神社:武内宿禰を祀る
・伊勢両宮:天照皇大神・国常立命を祀る
・日吉神社:大山咋命を祀る
・住吉神社:住吉三神(底筒男命・中筒男命・上筒男命)・神功皇后を祀る
・廣田神社:蛭子命を祀る
・松尾神社:市杵島姫命を祀る
・高良神社:武内宿禰を祀る
・伊勢両宮:天照皇大神・国常立命を祀る
関連知識
みかえり兎(菟道の地名説話)
当社の本殿前には みかえり兎 というオブジェがあり、案内板には以下のような説話が記されています。
菟道稚郎子命(当社祭神)は、河内国から当地に向かう途中に道に迷ってしまった。その時、一羽のウサギが現れて、道案内をするかのように振り返りながら待っていたので、菟道稚郎子命が後を追っていくと やがて当地に辿り着いた。
この逸話から菟道(宇治)という地名が起こり、当社では このウサギを「みかえり兎」と呼んで、人々の人生を道徳の正しい道へと導く神の使いとして伝えている。
この逸話から菟道(宇治)という地名が起こり、当社では このウサギを「みかえり兎」と呼んで、人々の人生を道徳の正しい道へと導く神の使いとして伝えている。
宇治神社とウサギ
宇治神社の手水舎をはじめとする境内のほか、お守り・おみくじなどにはウサギがデザインされていますが、これは宇治がかつて菟道(ウサギの道)と表記されていたことや、祭神の菟道稚郎子命の説話に由来するとされています。
境内の見どころ
兎楽の樹
宇治神社の兎楽の樹(うらくのき)です。
当社を象徴する楠であり、菟道稚郎子命を先導したウサギたちが戯れる様子から この名で呼ばれているそうです。
鳥居
宇治神社の鳥居です。
社務所
宇治神社の社務所です。
社務所前の狛犬は、両方阿形になっています。
ウサギの手水舎
宇治神社の手水舎は、ウサギのオブジェから水が出るようになっています。
拝殿(桐原殿)
宇治神社の拝殿です。
桐原(きりはら)という地名から桐原殿とも呼ばれています。
中門前の鳥居と狛犬
宇治神社の中門前の鳥居と狛犬です。
かつては木造狛犬が安置されており、この狛犬は鎌倉時代の造立で宇治市の文化財に指定されているそうです。
中門
宇治神社の中門です。
みかえり兎のオブジェが安置されています。
本殿
宇治神社の本殿です。
鎌倉初期の建造物であり、国の重要文化財に指定されています。
また、殿内中央には菟道稚郎子命の木造神像(重文)が安置されているそうです。
遥拝所(パワースポット)
宇治神社の遥拝所です。
伊勢神宮と橿原神宮を遥拝する場所となっています。
また、公式サイトによれば、この場所は当社におけるパワースポットであると説明されています。
絵馬
宇治神社の絵馬には、ウサギがデザインされています。
お守り
宇治神社の御守には、ウサギがデザインされています。
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「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。
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