人文研究見聞録:久我神社 [京都府]

京都市北区にある久我神社(くがじんじゃ)です。

賀茂別雷神社(上賀茂神社)の境外摂社であり、祭神に賀茂建角身命(カモタケツヌミ)を祀っています。


神社概要

由緒

創建は不詳とされていますが、『山城国風土記』逸文によれば、賀茂建角身命は神武天皇の東征にて功を成した後、大和から「山代の国の岡田の賀茂」、「葛野川(桂川)と賀茂河(鴨川)との会う所」、「久我の国の北の山基」の順に遷座したとされ、それぞれの地には現在も賀茂氏の氏神が祀られているとされています。

それぞれの比定地は以下の通りです。

・山代の国の岡田の賀茂:京都府木津川市加茂町にある岡田鴨神社
・葛野川と賀茂河との会う所:現在の京都府京都市伏見区にある久何神社
・久我の国の北の山基:久我神社付近

なお、久我神社が現在地に祀られた理由として、付近に賀茂建角身命の墳墓があったためとする伝承があるそうです。

祭神について

久我神社の祭神は以下の通りです。

主祭神

賀茂建角身命(カモタケツヌミ):上賀茂神社の祭神・賀茂別雷大神の祖父に当たるとされる
 → 「日本神話」における「八咫烏(ヤタガラス)」と同一とされる
  ⇒ 当社では、この故事にちなんで交通安全・航空安全の守護神として尊崇される
 → 『ホツマツタヱ』という文献では、タケスミという名でトヨタマヒメの弟に当たるとされる

境内の見どころ

社殿

人文研究見聞録:久我神社 [京都府]

久我神社の社殿です。

上賀茂神社の摂社であるからか、境内は比較的狭い感じです。

ケヤキの切り株

人文研究見聞録:久我神社 [京都府]

久我神社にあるケヤキの切り株です。

久我神社は創建当初「大宮」と呼ばれ、境内は「大宮の森」と俗称されていたそうです。

そのため、境内には樹齢600年といわれるケヤキの切り株が残されています。

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料金: 参拝無料
住所: 京都府京都市北区紫竹下竹殿町47(マップ
営業: 終日開放、無休
交通: 北大路駅(徒歩22分)
matapon
著者: matapon Twitter
「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。