弥久賀神社(彌久賀神社) [島根県]
2017/08/31
島根県出雲市にある弥久賀神社(みくがじんじゃ)です。
『出雲国風土記』の「美久我社」に比定される古社であり、祭神に天之御中主大神・宇賀御魂神を祀っています。
また、境内には子宝に恵まれるとされる神御祖ノ社があります。
神社概要
由緒
由緒書によれば、当社の創建年代は不明なものの、『出雲国風土記』には「美久我社」、『延喜式神名帳』には「弥久賀神社」として名を残している古社であるとされます。
また、社名のミクガ(美久我)は「海洋に沿うた陸地」という意味があり、当社は神門水海(かんどのみずうみ)の畔の、いわゆる"国引神話の綱"に当たる「美久我林(みくがのもり)」という砂丘地に位置しているとされ、その美久我林は、土地の神である「美久我神(みくがのかみ)」によって守護されていたことから、当初は美久我神を祀る神社であったとも云われています。
中世から近世にかけては勧請した若一王子権現を祀っていたとされます。通常 若一王子とされるのは天照大御神(アマテラス)ですが、当社では その先祖神である天之御中主大神(アメノミナカヌシ)を主祭神としていたことから若一王子権現社とされたと考えられているそうです。
近代以降は、明治4年(1871年)に近代社格制度における郷社となったとされています。
なお、由緒書による解説は以下の通りです。
【弥久賀神社 由緒】
当社の大神さまは、神代の昔天地いまだ漂う時、初めて宇宙を治められた神代最高の位の大神、天之御中主大神さまで、天照大神さまの御祖父さまであります。
何時頃から この地に奉られたか定かでありませんが、文字が我が国に伝来した聖武天皇の御宇 天平5年(733年)の出雲風土記や(後の)延喜式、 出雲国巡拝記等の古文書に記されており、古社なることは明らかです。
又社名は、出雲風土記(美久我の社)、延喜式(弥久賀神社)、慶長時代から文政時代(若一王子権現の社)と言い、嘉祥4年に正六位に叙せられ、明治四年郷社となり、遠い昔の私達の先祖から今に至るまで、多くの人々の心の支えとして敬仰される神社であります。
当社の大神さまは、神代の昔天地いまだ漂う時、初めて宇宙を治められた神代最高の位の大神、天之御中主大神さまで、天照大神さまの御祖父さまであります。
何時頃から この地に奉られたか定かでありませんが、文字が我が国に伝来した聖武天皇の御宇 天平5年(733年)の出雲風土記や(後の)延喜式、 出雲国巡拝記等の古文書に記されており、古社なることは明らかです。
又社名は、出雲風土記(美久我の社)、延喜式(弥久賀神社)、慶長時代から文政時代(若一王子権現の社)と言い、嘉祥4年に正六位に叙せられ、明治四年郷社となり、遠い昔の私達の先祖から今に至るまで、多くの人々の心の支えとして敬仰される神社であります。
祭神
弥久賀神社の祭神は以下の通りです(諸説ある)。
【主祭神】
・天之御中主大神(アメノミナカヌシ):天地開闢(世界の始まり)に関わった別天津神(ことあまつかみ)の一柱
→ 『古事記』では、天地開闢の後に高天原に最初に出現した神であるとされる
【合祀神】
・宇賀御魂神(ウカノミタマ):稲荷神であり、スサノオの御子神とされる
【各文献の祭神】
・雲陽誌:國狭槌尊(クニサツチ)
・天之御中主大神(アメノミナカヌシ):天地開闢(世界の始まり)に関わった別天津神(ことあまつかみ)の一柱
→ 『古事記』では、天地開闢の後に高天原に最初に出現した神であるとされる
【合祀神】
・宇賀御魂神(ウカノミタマ):稲荷神であり、スサノオの御子神とされる
【各文献の祭神】
・雲陽誌:國狭槌尊(クニサツチ)
境内社
|
|
|
|
|
弥久賀神社の境内社は以下の通りです。
・苗鹿神社:天太玉命(アメノフトダマ)を祀る
→ 古くは元大池村字苗鹿原に祀られていたが、明治40年に摂社として境内に遷座した
・恵比須神社:大己貴命・事代主命・船玉神・豊玉彦神・豊玉比女神を祀る
→ 古くは元大池村字明神に祀られていたが、明治40年に末社として境内に遷座した
・疫病神社:少名毘古那神・八十禍津日神(ヤソマガツヒ)・大禍津日神(オオマガツヒ)を祀る
→ 古くから当地に疫病の流行を防ぐ社として祀られており、感染症の流行を鎮めるために昭和24年に再建された
・稲荷神社:正一位稲荷大明神を祀る
・荒神社(こうじんしゃ):荒神を祀る(平成19年に合祀された)
・神御祖ノ社(かむみおやのやしろ):子宝夫婦神(イザナギ・イザナミ)を祀る
→ 古くは元大池村字苗鹿原に祀られていたが、明治40年に摂社として境内に遷座した
・恵比須神社:大己貴命・事代主命・船玉神・豊玉彦神・豊玉比女神を祀る
→ 古くは元大池村字明神に祀られていたが、明治40年に末社として境内に遷座した
・疫病神社:少名毘古那神・八十禍津日神(ヤソマガツヒ)・大禍津日神(オオマガツヒ)を祀る
→ 古くから当地に疫病の流行を防ぐ社として祀られており、感染症の流行を鎮めるために昭和24年に再建された
・稲荷神社:正一位稲荷大明神を祀る
・荒神社(こうじんしゃ):荒神を祀る(平成19年に合祀された)
・神御祖ノ社(かむみおやのやしろ):子宝夫婦神(イザナギ・イザナミ)を祀る
境内の見どころ
鳥居
弥久賀神社の鳥居です。
唐獅子
弥久賀神社の唐獅子です。
来待石製の唐獅子では、全国で最も古いものとされています。
参集殿
弥久賀神社の参集殿です。
神木
弥久賀神社の神木です。
鬼瓦
弥久賀神社の境内には鬼瓦があります。
拝殿
弥久賀神社の拝殿です。
当社の社殿は、拝殿・中殿・本殿という造りになっているようです。
本殿
弥久賀神社の本殿です。
神御祖ノ社の神像
弥久賀神社の境内社である神御祖ノ社に祀られた神像です。
男根と女陰を模った木像であり、「念じながら撫で、二礼二拍手一礼」で参拝すると子宝に恵まれるそうです。
神楽殿
弥久賀神社の神楽殿です。
石祠群
弥久賀神社の境内には多くの石祠が祀られています。
井戸明府碑
弥久賀神社の境内に祀られている井戸明府碑(いどめいふひ)です。
享保の大飢饉の際、当地は薩摩から仕入れたサツマイモによって救われたそうです。
このとき薩摩に交渉に行った井戸平左衛門正明を讃えて建てられた石碑とされています。
仏堂
弥久賀神社の鳥居の横には仏堂があります。
料金: 無料
住所: 島根県出雲市湖陵町大池1302-1(マップ)
営業: 終日開放
交通: 江南駅(徒歩36分、車6分)
公式サイト: http://www.icv.ne.jp/mikuga/index.html
住所: 島根県出雲市湖陵町大池1302-1(マップ)
営業: 終日開放
交通: 江南駅(徒歩36分、車6分)
公式サイト: http://www.icv.ne.jp/mikuga/index.html
スポンサーリンク
「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。
スポンサーリンク
コメント
0 件のコメント :
コメントを投稿