佐志武神社 [島根県]
2017/09/01
島根県出雲市にある佐志武神社(さしむじんじゃ)です。
上古に創建されたと伝わる古社であり、祭神に建御雷神・経津主神を祀っています。
また、『出雲国風土記』における「佐志牟社」にも比定されています。
神社概要
由緒
神事華 |
社伝によれば、上古に二柱の天神(タケミカヅチ・フツヌシ)を奉じた社であり、『出雲国風土記』の「佐志牟社」、『延喜式神名帳』の「佐志武神社」に比定される古社であるとされます。
なお、この二神は須々美(すすみ)の地に降臨して大己貴命(大国主)に出雲譲渡を交渉したことから、本来は須々牟(すすむ)といわれるべきを、後世に佐志牟(さしむ)と伝わったことから佐志武神社となったと云われています。
また、一説によれば、二神は当地より杵築(出雲大社鎮座地)に向って出発したことから、本来は「すすむ」であったとも云われており、いずれにしても二神に関連する神社であると考えられているようです。
なお、佐志武神社では、毎年10月18日・19日に行われる例祭で400年前から(700年前とも)続くと言われている「神事舞」と「神事華」という神事が行われます。
「神事舞(しんじまい)」は、「稲佐浜での国譲り神話」を再現した舞であり、一頭の獅子と二神に扮した舞人が音楽に合わせて舞い踊る神事とされます。
「神事華(しんじはな)」は、杉や檜の丸太に竹を付け、色とりどりの紙華で飾られたものであり、それを若い衆が持って木遺りを唱いながら地区内を練り歩くという神事とされています。
この「神事華」では神事の終盤に「華倒し」という丸太を倒す儀式が行われ、華の一枝を折って家に持ち帰り、むこう一年の家内安全と五穀豊饒を祈るという風習があるそうです。
祭神
佐志武神社の祭神は以下の通りです。
・建御雷神(タケミカヅチ):「国譲り神話」において出雲の大国主と交渉し、国譲りを成した神(鹿島神宮の主祭神)
→ 藤原氏の守護神とされ、鹿島神(かしまのかみ)とも呼ばれている
・経津主神(フツヌシ):「国譲り神話」においてタケミカヅチと共に国譲り交渉した神(香取神宮の主祭神)
→ 藤原氏の守護神とされ、斎主神(いわいぬしのかみ)、伊波比主神(いわいぬしのかみ)とも呼ばれている
→ 藤原氏の守護神とされ、鹿島神(かしまのかみ)とも呼ばれている
・経津主神(フツヌシ):「国譲り神話」においてタケミカヅチと共に国譲り交渉した神(香取神宮の主祭神)
→ 藤原氏の守護神とされ、斎主神(いわいぬしのかみ)、伊波比主神(いわいぬしのかみ)とも呼ばれている
境内社
佐志武神社の境内社は以下の通りです。
・恵比須社
・荒神社
・荒神社
境内の見どころ
鳥居
佐志武神社の鳥居です。
なお、鳥居前の狛犬は子持ちとなっています(当地方には多い)。
拝殿
佐志武神社の拝殿です。
本殿
佐志武神社の本殿です。
料金: 無料
住所: 島根県出雲市湖陵町差海891(マップ)
営業: 終日開放
交通: 江南駅(徒歩35分、車7分)
公式サイト: https://www.izumo-kankou.gr.jp/591
住所: 島根県出雲市湖陵町差海891(マップ)
営業: 終日開放
交通: 江南駅(徒歩35分、車7分)
公式サイト: https://www.izumo-kankou.gr.jp/591
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「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。
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