坐摩神社 [大阪府]
2017/12/12
大阪市中央区にある坐摩神社(いかすりじんじゃ、ざまじんじゃ)です。
往古に神功皇后によって奉斎された古社であり、祭神に坐摩大神を祀っています。
鳥居は珍しい三ツ鳥居となっており、境内には陶器問屋の守護神とされる陶器神社があります。
神社概要
由緒
由緒書によれば、神功皇后が三韓征伐からの帰還の折、淀川南岸の渡辺の地(現・石町付近)に坐摩神を祀ったことに始まり、平安時代には『延喜式神名帳』に摂津国西成郡の唯一の大社と記され、古くから当地の産土神となっているとされます。
また、神紋の白鷺(鷺丸)は古来より使われているもので、神功皇后が坐摩神の教えによって摂津国・大江田蓑島の松枝に白鷺の群がる所を選び、坐摩神を奉斎したということに由来するそうです。
天正10年(1582年)、豊臣秀吉の大阪築城の際に替地を命じられたため、寛永年間(1624~1644年)に現在地に遷座したとされ、現在の鎮座地を渡辺と称するのは元の地名が移されたことによるものとされています。これにより、全国の渡辺・渡部等の姓の発祥の地と言われています。
なお、由緒書による説明は以下の通りです。
【坐摩神社 御由緒】
神功皇后 新羅より御帰還の折、淀川南岸の大江田蓑島後の渡辺の地に奉祀せられたことに始まる。延喜式神名帳には摂津国西成郡の唯一の大社と記され、往古より産土神として今日に至る。
坐摩(いかすり)の語源は、土地または居住地を守り給う意の居所知(いかしり)が転じたものと伝わる。
天正10年(1582年)、豊臣秀吉の大阪築城の際 替地を命ぜられ、寛永年間に現在地に遷座。現在の鎮座地名を渡辺と称するのは、元の地名が移されたことによる。故に全国の渡辺・渡部等の姓の発祥の地とされる。
明治天皇御降誕に際し、宮中より御安産の御祈願を仰せつかり、秋季大祭当日 皇子無事御降誕あらせられる。明治元年、明治天皇大阪行幸の折 当社に御神拝になり、境内での相撲を天覧遊ばされる。昭和11年、官幣中社に列せられる。
神功皇后 新羅より御帰還の折、淀川南岸の大江田蓑島後の渡辺の地に奉祀せられたことに始まる。延喜式神名帳には摂津国西成郡の唯一の大社と記され、往古より産土神として今日に至る。
坐摩(いかすり)の語源は、土地または居住地を守り給う意の居所知(いかしり)が転じたものと伝わる。
天正10年(1582年)、豊臣秀吉の大阪築城の際 替地を命ぜられ、寛永年間に現在地に遷座。現在の鎮座地名を渡辺と称するのは、元の地名が移されたことによる。故に全国の渡辺・渡部等の姓の発祥の地とされる。
明治天皇御降誕に際し、宮中より御安産の御祈願を仰せつかり、秋季大祭当日 皇子無事御降誕あらせられる。明治元年、明治天皇大阪行幸の折 当社に御神拝になり、境内での相撲を天覧遊ばされる。昭和11年、官幣中社に列せられる。
祭神
坐摩神社の祭神は以下の通りです。
【主祭神】
・坐摩大神(いかすりのおおかみ):『古語拾遺』等に神武天皇の即位時に神勅によって宮中に奉斎された5柱の神とされる
・生井神(いくゐのかみ):井水の神(生命力のある井戸水の神)
・福井神(さくゐのかみ):井水の神(幸福と繁栄の井戸水の神)
・綱長井神(つながゐのかみ):井水の神(「釣瓶を吊す綱の長く」ともいわれ、深く清らかな井戸水の神)
・波比祇神(はひきのかみ):竃神(屋敷神・庭の神)
→ 『古事記』では大歳神の子神とされる
・阿須波神(はすはのかみ):竃神(足場・足下の神・足の神・旅の神)
→ 『古事記』では大歳神の子神とされる
・坐摩大神(いかすりのおおかみ):『古語拾遺』等に神武天皇の即位時に神勅によって宮中に奉斎された5柱の神とされる
・生井神(いくゐのかみ):井水の神(生命力のある井戸水の神)
・福井神(さくゐのかみ):井水の神(幸福と繁栄の井戸水の神)
・綱長井神(つながゐのかみ):井水の神(「釣瓶を吊す綱の長く」ともいわれ、深く清らかな井戸水の神)
・波比祇神(はひきのかみ):竃神(屋敷神・庭の神)
→ 『古事記』では大歳神の子神とされる
・阿須波神(はすはのかみ):竃神(足場・足下の神・足の神・旅の神)
→ 『古事記』では大歳神の子神とされる
境内社
陶器神社
坐摩神社の境内社である陶器神社です。
江戸時代に勧請された火除の神を祀る神社であり、周辺の陶器問屋の守護神にもなっています。
このため、陶器の由緒書(皿)や灯籠が奉納されています。
【由緒】
由緒書によれば、嘉永(1848~1855年)の頃、愛宕山勝軍地蔵を祀ると伝えられ、火除の神として厚い崇敬を受けたとされており、特に陶器商人の守護神と仰がれ、7月23日の大祭には陶器造り人形を各戸競って造って奉納したとされています。当初は靱南通一丁目に鎮座しており、明治40年に市内に電車を敷設するために坐摩神社の境内に移転・合祀されたそうです。
【祭神】
・大陶祇神(オオスエツミ):オオモノヌシの妻となったイクタマヨリヒメの父神
・迦具突智神(カグツチ):日本神話に登場する神で、主に防火の神として祀られる(愛宕権現とも)
由緒書によれば、嘉永(1848~1855年)の頃、愛宕山勝軍地蔵を祀ると伝えられ、火除の神として厚い崇敬を受けたとされており、特に陶器商人の守護神と仰がれ、7月23日の大祭には陶器造り人形を各戸競って造って奉納したとされています。当初は靱南通一丁目に鎮座しており、明治40年に市内に電車を敷設するために坐摩神社の境内に移転・合祀されたそうです。
【祭神】
・大陶祇神(オオスエツミ):オオモノヌシの妻となったイクタマヨリヒメの父神
・迦具突智神(カグツチ):日本神話に登場する神で、主に防火の神として祀られる(愛宕権現とも)
その他の境内社
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坐摩神社のその他の境内社は以下の通りです。
・大江神社:神功皇后・應神天皇・武内宿禰を祀る
・繊維神社:天羽槌雄・天棚機姫を祀る(周辺の繊維問屋の守護神)
・大國主神社:大國主神・事代主神・少彦名神を祀る
・天満宮:菅原道眞を祀る
・相殿神社:多数の相殿神を祀る
・稲荷神社:宇賀御魂神を祀る
・繊維神社:天羽槌雄・天棚機姫を祀る(周辺の繊維問屋の守護神)
・大國主神社:大國主神・事代主神・少彦名神を祀る
・天満宮:菅原道眞を祀る
・相殿神社:多数の相殿神を祀る
・稲荷神社:宇賀御魂神を祀る
境内の見どころ
三ツ鳥居
坐摩神社の三ツ鳥居です。
全国に7基しかない珍しい形の鳥居とされています。
狛犬
坐摩神社の狛犬です。
茶色で珍しい形の狛犬となっています。
ライオンの像
坐摩神社の境内にはライオンの像がひっそりと安置されています。
拝殿
坐摩神社の拝殿です。
陶器の灯籠
坐摩神社の境内社・陶器神社には、陶器製の灯籠が奉納されています。
料金: 無料
住所: 大阪府大阪市中央区久太郎町4丁目渡辺3号(マップ)
営業: 7:30~17:30(土日祝17:00まで)
交通: 本町駅(徒歩5分)
公式サイト:http://www.ikasuri.or.jp/
住所: 大阪府大阪市中央区久太郎町4丁目渡辺3号(マップ)
営業: 7:30~17:30(土日祝17:00まで)
交通: 本町駅(徒歩5分)
公式サイト:http://www.ikasuri.or.jp/
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「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。
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