石見畳ケ浦(唐鐘海岸) [島根県]
2017/11/27
島根県浜田市にある石見畳ケ浦(いわみたたみがうら)です。
古くから床の浦、千畳敷とも呼ばれる景勝地として知られており、国の天然記念物にも指定されています。
断層や海食洞のほか、ノジュールや化石など珍しい光景が見られることが特徴です。
また、一帯は唐鐘海岸(とうがねかいがん)と呼ばれており、夏場は海水浴場としても賑わっています。
畳ヶ浦の概要
石見畳ヶ浦について
石見畳ヶ浦(いわみたたみがうら)は、島根県浜田市にある波食棚(波によって削られてできた平らな棚状の地形)が広がる海岸景勝地であり、浜田海岸県立自然公園にも指定されています。
波食棚は畳を敷き詰めたように見えることから、古くは床浦(とこのうら)、現在は千畳敷(せんじょうじき)とも呼ばれており、江戸時代の文献にも景勝地として紹介されているそうです。
明治5年(1872年)に発生した浜田地震によって海底が約30cm隆起したことで、現在のような千畳敷と断崖が融合した景観となったとされ、節理(地面の亀裂)のほか、海食洞や海食崖なども珍しい光景を見ることができることから、地質学的に大変貴重なものとして昭和7年(1932年)に国の天然記念物の指定を受けたとされています。
なお、案内板による説明は以下の通りです。
【石見畳ヶ浦】
畳ヶ浦は別名を"床の浦(とこのうら)"とも呼ばれ、およそ4万9000平方メートルの波食棚(はしょくほう)が広がり、高さ約25メートルの見事な礫岩、砂岩の海食崖(かいしょくがい)や、いくつもの断層が見られます。
波食棚は千畳敷(せんじょうじき)と呼ばれ、江戸時代(1817年)の文献にも景勝地として紹介されています。
千畳敷は約1600万年前に堆積した砂岩層で、多種類の貝や流木、鯨骨などの化石が含まれています。また、床面には多数の腰かけ状の丸い石(ノジュール)が並んでいますが、これは貝や植物が溜り、貝の炭酸カルシウムなどによって砂粒が固められ、その後、周辺が浸食を受けて残ったものです。
畳ヶ浦は景観の素晴らしさとともに、地学など学術資料としても大変貴重なものです。
畳ヶ浦は別名を"床の浦(とこのうら)"とも呼ばれ、およそ4万9000平方メートルの波食棚(はしょくほう)が広がり、高さ約25メートルの見事な礫岩、砂岩の海食崖(かいしょくがい)や、いくつもの断層が見られます。
波食棚は千畳敷(せんじょうじき)と呼ばれ、江戸時代(1817年)の文献にも景勝地として紹介されています。
千畳敷は約1600万年前に堆積した砂岩層で、多種類の貝や流木、鯨骨などの化石が含まれています。また、床面には多数の腰かけ状の丸い石(ノジュール)が並んでいますが、これは貝や植物が溜り、貝の炭酸カルシウムなどによって砂粒が固められ、その後、周辺が浸食を受けて残ったものです。
畳ヶ浦は景観の素晴らしさとともに、地学など学術資料としても大変貴重なものです。
千畳敷と節理
畳ヶ浦は波食棚の表面に節理(せつり)という亀裂が入っており、この亀裂が畳のようにみえることから千畳敷(せんじょうじき)と呼ばれるようになったとされます。
この節理は大地が動くことによって生じた亀裂であると考えられており、方向にも規則性があるそうです。
断層と海食洞
畳ヶ浦には、波によって削られることでできた洞窟である海食洞があります。
最東部にはメガネ橋とよばれる橋が掛けられており、橋の下には崖が凹んで浅い入江となった海食洞が見られます。また、この海食洞をよく見ると、断層によって地層がズレている様子が確認できるそうです。
ノジュール(団塊)
畳ヶ浦の海岸には、丸い形の奇妙な岩が並んでいます。
これらはノジュールもしくは団塊(だんかい)と呼ばれており、砂に埋まった貝殻に含まれる炭酸カルシウムなどが溶け出して化石などに集まり、砂岩層中に硬い部分を形成し、後に岩の柔らかい部分が波によって削られてできるそうです。
そのため、ノジュールの中には化石が入っているとされ、表面にも貝などの化石が見られるものが多いです。なお、畳ヶ浦は天然記念物であるため、ノジュールや化石は採取すると罰せられます。
馬の背
畳ヶ浦に見られる周囲の砂岩層よりも硬いために残った小高い丘は、馬の背(うまのせ)と呼ばれているそうです。
この馬の背の地層は、断層によって山側の地層よりもせり上がり、海側に傾いている特徴があるとされます。また、雨風によって柔らかい岩が削られてキノコ状になったキノコ岩と呼ばれる奇岩も見られます。
畳ヶ浦の化石
畳ヶ浦では、多種多様な数多くの化石を見ることができます。
よく目に付く貝の化石は約40種と言われており、この他にもクジラの骨やフナクイムシの巣穴の化石が見られます。
関連知識
賽の河原
畳ヶ浦は賽の河原(さいのかわら)という心霊スポットとしても知られているようです。
この理由は「海で亡くなった方が流れ着く」「風に乗って子供の声が聞こえてくる」からだと言われています。
この理由からか、トンネル内には観音堂が建てられていますが、詳しいことは分かりません。
ちなみにトンネル内は夏でも非常に涼しくなっています。
畳ヶ浦の見どころ
唐鐘漁港
畳ヶ浦の前にある唐鐘漁港(とうがねぎょこう)です。
畳ヶ浦の駐車スポットになりますが、大半が有料駐車場となっています。
畳ヶ浦入口
畳ヶ浦の入口です。
入口から既に断層が見えるようになっています。
畳ヶ浦隧道
海岸の入口に当たる畳ヶ浦隧道(たたみがうらトンネル)です。
畳ヶ浦隧道内
畳ヶ浦隧道の内部の様子です。
トンネル内は風通しが良く、夏でも非常に涼しいため、避暑地として最適な場所となっています。
鍾乳石
畳ヶ浦隧道の内部には鍾乳石が見られます。
海食洞
畳ヶ浦隧道の内部にある海食洞です。
洞窟の穴から外の様子が垣間見えるという、なかなか珍しい光景になっています。
観音堂
畳ヶ浦隧道の内部にある観音堂です。
内部には観世音菩薩石像が祀られており、周辺には多数の地蔵尊像が祀られています。
唐鐘海岸
畳ヶ浦の海岸の様子です。
夏場は海水浴場として賑わっています。
断層
畳ヶ浦の断層です。
海岸は非常に広く、様々な断層を見ることができます。
馬の背の様子
畳ヶ浦にある馬の背の様子です。
ノジュールのある風景
畳ヶ浦の海岸では、ノジュール(丸形の奇妙な岩)が多数並んでいる珍妙な光景を見ることができます。
ノジュール(団塊)
畳ヶ浦にあるノジュールの様子です。
様々な形のノジュールを間近で見ることができます。
貝の化石
畳ヶ浦で見られる貝の化石です。
ノジュールの表面などによく見られ、二枚貝や巻き貝などの様々な種類があります。
何かの化石
畳ヶ浦にあった何かの化石です。
この他にもクジラの骨の化石なども見られるようです。
料金: 無料(駐車場ほぼ有料)
住所: 島根県浜田市国分町
営業: 終日開放
交通: JR下府駅(徒歩29分、バス推奨「畳ヶ浦口バス停」下車)
公式サイト: http://www.kankou-hamada.org/
住所: 島根県浜田市国分町
営業: 終日開放
交通: JR下府駅(徒歩29分、バス推奨「畳ヶ浦口バス停」下車)
公式サイト: http://www.kankou-hamada.org/
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「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。
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