人文研究見聞録:御金神社 [京都府]

京都市中京区にある御金神社(みかねじんじゃ)です。

金色の鳥居が特徴的であり、御金(金属・金銭)の神を祀る神社として知られています。

そのため、境内には金運上昇を願う絵馬が大量に奉納されており、金運上昇の御守などの授与も行われています。


神社概要

由緒

由緒書によれば、当社は民家で密かに祀られていたことに始まり、明治16年(1883年)に社殿を建立して御金神社と称し、現在に至るとされています。

wikipediaによれば、当社の創建者・田中庄吉は 金光教(教派神道の一派で、天地金乃神を主神とする宗教)に入信し、京都で布教して500人以上の信者を従えた高徳な布教者であったとされ、明治16年(1883年)10月6日に この組織を公認とするため、金光教の主神・金乃神の「金」に因んだ美濃の南宮大社の祭神・金山彦命を祀る社殿を建立し、京都府知事の認可を得て御金神社の創建に至ったとされています。

現在では金光教との関わりも無くなり、地元では"お金を祭る神社"として資産運用や証券取引等の成功や、競馬・競輪・宝くじのギャンブルでの勝利を願う"金運上昇の神社"として親しまれているようです。

なお、由緒書による解説は以下の通りです。

御金神社御由来

一、神社名 御金神社(みかねじんじゃ)
一、御祭神 金山毘古神・天照大神・月読神

イザナギ・イザナミ、御二柱神の皇子にして金山毘古命(かなやまひこのみこと)と称え奉る五元陽爻(天の位)の第一位の神で金乃神、金乃類を司りたまう神で、昔は民家にあって密かに祭祀せられていたが、明治16年(1883年)今の名を附して社殿を建立し、爾来(じらい=以降)、金神様(こんじんさま)の愛称で親しまれ氏子と崇敬者で祀られるようになった。

鉱山、鉱物の神として人間の営みの中で用いられる全ての金属類、昔は鏡や刀剣類の武具、農耕器具としての鋤(すき)や鍬など、現代では鉱工業、農産業の大型機械から家庭の道具類や金属類全てにわたり、特に通貨として用いられる金、銀、銅の御金(おかね)を護りたまう事から、近年は資産運用の神として証券類や不動産、造作、転宅、方位、厄除け、また旅行中の無事安全をも護りたまう大神としてひろく崇められております。

祭神

御金神社の祭神は以下の通りです。

主祭神

・金山毘古神(カナヤマヒコ):「日本神話」に登場する神で、鉱物や鉱山を司る神とされる
 → 御金神社においては、金光教の主神・金神(天地金乃神)と習合して祀られる
  ⇒ 金神(こんじん)とは方位神の1つであり、金神の座す方位を犯すと祟られる
・天照皇大神(アマテラス):三貴子の一柱で、日を神格化した神とされる(伊勢内宮の主祭神)
 → 御金神社においては、金光教の主神・日乃大御神(天地金乃神)と習合して祀られる
・月読神(ツクヨミ):三貴子の一柱で、月を神格化した神とされる
 → 御金神社においては、金光教の主神・月乃大神(天地金乃神)と習合して祀られる

境内社

人文研究見聞録:御金神社 [京都府]

御金神社の末社です。

説明書には「神社に深く貢献された方をおまつりしています」と書いてあります。

境内の見どころ

黄金の鳥居

人文研究見聞録:御金神社 [京都府]

御金神社の黄金の鳥居です。

本殿

人文研究見聞録:御金神社 [京都府]

御金神社の本殿です。

黄金の鈴紐

人文研究見聞録:御金神社 [京都府]

御金神社の本殿の鈴紐は、よく見ると黄金色に塗られています。

金の神紋

人文研究見聞録:御金神社 [京都府]

御金神社の境内には金の神紋が至るところに配されています。

これは金光教の主神・金乃神の「金」に因むものと思われます。

黄金の絵馬

人文研究見聞録:御金神社 [京都府]

御金神社の絵馬は、イチョウ形で黄金色に彩られています。

黄金の授与物

人文研究見聞録:御金神社 [京都府]

御金神社の授与物はほとんどが黄金色のデザインとなっています。

料金: 無料
住所: 京都府京都市中京区西洞院通御池上る押西洞院町618番地(マップ
営業: 終日開放、無休(社務所受付 土・日10:00~16:00
交通: 二条城駅(徒歩3分)、烏丸御池(徒歩5分)
matapon
著者: matapon Twitter
「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。