人文研究見聞録:冠纓神社の境内社(安倍晴明神社・地球新生神宮など) [香川県]

冠纓神社の紹介に因んで、数ある境内社を取り上げて紹介したいと思います。

冠纓神社についてはこちらの記事を参照:【冠纓神社】


神門内の境内社

龍王神社

人文研究見聞録:冠纓神社の境内社(安倍晴明神社・地球新生神宮など) [香川県]

冠纓神社の境内社・龍王神社です。

社名から龍蛇神を祀っているものと思われます。

なお、社殿には「恋愛成就・良縁成就」の案内板が掲げられ、周囲には陰陽石なども安置されています。

安倍晴明神社

人文研究見聞録:冠纓神社の境内社(安倍晴明神社・地球新生神宮など) [香川県]

冠纓神社の境内社・安倍晴明神社です。

かつて冠纓神社の神主であったとされる陰陽師・安倍晴明を祀っています。

なお、現在は小さな社殿がありますが、古くは磐座(もしくは石碑)が裸で祀られていたようです。

農人形社

人文研究見聞録:冠纓神社の境内社(安倍晴明神社・地球新生神宮など) [香川県]

冠纓神社の境内社・農人形社(のうにんぎょうしゃ)です。

農人形とは水戸で作られる素焼きの人形であり、水戸藩主・徳川斉昭(とくがわなりあき)が農民と五穀に感謝し、農民の像を作って食膳に置いたことに由来するものとされています。

大正時代、地元の由佐尋常高等小学校では校庭に農人形社を造って礼拝していたとされ、戦後の神道指令(国家神道廃止)に伴って現在地に遷されたんだそうです。

賽の神(道祖神)

人文研究見聞録:冠纓神社の境内社(安倍晴明神社・地球新生神宮など) [香川県]

冠纓神社の境内社・賽の神(サエノカミ)です。

賽の神(サエノカミ)とは集落の防賽の神であり、外から襲ってくる疫病や悪霊を村境、辻、峠、橋の袂などで防ぐ神とされています。なお、冠纓神社の賽の神は元々神社の南の辻にあったそうです。

明治初年の道路拡張工事のため合祀され、祭神は猿田彦命(サルタヒコ)を祀る古代の性器崇拝を伝えるものであるとされています。また、男女の縁結びや出産に御利益があるとも云われているようです。

白鳥神社(しろとりさん)

人文研究見聞録:冠纓神社の境内社(安倍晴明神社・地球新生神宮など) [香川県]

冠纓神社の境内社・白鳥神社(しろとりじんじゃ)です。

祭神に日本武尊(ヤマトタケル)を祀っており、「今から800年ほど昔、大川郡白鳥町に鎮座する白鳥宮の火災により、その宮の御幣が冠尾(かむろ)の木に飛んで来た」という伝説に由来するとされています。

厳島神社

人文研究見聞録:冠纓神社の境内社(安倍晴明神社・地球新生神宮など) [香川県]

冠纓神社の境内社・厳島神社です。

境内の池に鎮座しており、社名から宗像三女神を祀っているものと思われます。

祖霊社

人文研究見聞録:冠纓神社の境内社(安倍晴明神社・地球新生神宮など) [香川県]

冠纓神社の境内社・祖霊社です。

社名から土地や神社に関わる祖霊を祀っているものと思われます。

忠魂社(招魂社)

人文研究見聞録:冠纓神社の境内社(安倍晴明神社・地球新生神宮など) [香川県]

冠纓神社の境内社・忠魂社です。

社名から招魂祭に関わる社、もしくは地域の英霊を祀っているものと思われます。

なお、周囲には四体の狛犬が配され、社殿には中華風の龍の彫刻があしらわれています。

社名不詳の社

人文研究見聞録:冠纓神社の境内社(安倍晴明神社・地球新生神宮など) [香川県]

冠纓神社の社名不詳の境内社です(神馬像の横にある)。

鳥居の後ろには木を祀り、鳥居の下には「敬神崇祖」と刻まれた銭形の石碑が安置されています。

なお、「敬神崇祖(けいしんすうそ)」とは「神を敬い先祖を崇める」の意であるとされています。

神門外の境内社

地球新生神宮(地神宮)

人文研究見聞録:冠纓神社の境内社(安倍晴明神社・地球新生神宮など) [香川県]

神門の外側にある地球新生神宮です。

境内には多数の磐座地神塔が祀られており、石碑「地球新生神宮神賦」には以下のように記されています。

"嘉き人よ 双手合せて跪き まつり心を神に戴け"

人間に血液が流れるように、大地に脈打つ生命がある。生命の根元には地球の神が坐す。地球と人は其の根元を等しくするので、地球の新生力は人間を新生させる。

カムロの大神は生命の父母で、そこから誕生する「生命の王」が地球を新生させ、人間を新生させる。生命の王がこの斎境(いわさか)に鎮まっているので、人々は無心に合掌して、此処から生きる力(エネルギー)を戴くがよい。

地神塔

人文研究見聞録:冠纓神社の境内社(安倍晴明神社・地球新生神宮など) [香川県]

地球新生神宮にある地神塔です。

五角形の塔に地神とされる五柱の神々(天照大神・大己貴命・少彦名命・埴安姫命・倉稲魂命)の名が刻まれています。

これは徳島県独特の祭礼に由来するものであり、江戸中期(1790年)に徳島藩主・蜂須賀治昭によって藩内全域に公布された「地神祭」を起源とするものとされています。後に徳島県から四国、全国へと広まっていったそうです。

しかし、なぜ地神がこの五柱の神々なのかは分かっておらず、かつ、その詳細も不明とされています(通説では「農業五面神」とされ、陰陽五行説に対応する神々であるとも)。

なお、「地球新生神宮神賦」によれば、ここに鎮まる地神は「生命の王」とされており、合掌して拝むと生きる力(エネルギー)を得られるとされているようです。

詳しくはこちらの記事を参照:【謎の地神塔】

磐座

人文研究見聞録:冠纓神社の境内社(安倍晴明神社・地球新生神宮など) [香川県]

地球新生神宮にある磐座です。

地神塔周辺および、その背部に安置されています。

なお、この様相から道祖神を意識しているものと思われ、古代の性器崇拝に関わるものとも考えられます。

料金: 無料
住所: 香川県高松市香南町由佐字三原1413番地
営業: 終日開放
交通: 円座駅(徒歩71分)、ことでんバス「香南支所前」下車(バスの本数は少ない)
matapon
著者: matapon Twitter
「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。