難波八阪神社 [大阪府]
2015/02/16
大阪府大阪市浪速区にある難波八阪神社(なんばやさかじんじゃ)です(「八坂」ではなく「八阪」)。
創建年代不明の古社であり、祭神に素盞嗚尊(スサノオ)、奇稲田姫命(クシナダヒメ)、八柱御子命を祀っています。
獅子舞台と呼ばれる巨大な獅子の顔が有名であり、大阪市の観光スポットの一つとして知られています。
神社概要
由緒
摂津名所図会「難波村 牛頭天王」 |
創建年代は不詳とされるものの、社伝によれば 古来より「難波下の宮」と称し、難波一帯の産土神だったとされています。
なお、後三条天皇の御代である延久年間(1069~1073年)には、祇園牛頭天王(ゴズテンノウ)を祀る「難波牛頭天王社」として世間に知られており、厄除招福農耕舟連の守神と崇敬を集めていたそうです。
また、元々は神仏混淆の社であったとされますが、明治時代の神仏分離令によって寺は廃され、明治5年(1872年)に郷社となり、現在の本殿が昭和49年(1974年)に完成して現在に至るとされています。
祭神
難波八阪神社の祭神は以下の通りです。
主祭神
・素戔嗚尊(スサノオ):出雲の祖神(牛頭天王はスサノオの本地とされるため、牛頭天王と同一視される)
・奇稲田姫命(クシイナダヒメ):スサノオの后
・八柱御子命(やはしらみこのみこと):公式サイトによれば、この8柱の神は以下の五男三女神を指すとされる
→ 天忍穂耳尊、天穂日命、天津日子根命、活津日子根命、熊野久須毘命、多紀理毘売命、多岐津比売命、狭依毘売命
⇒ 祇園信仰における八柱御子神は、素戔嗚尊の8柱の御子神を指す(八坂神社参照)
⇒ かつては神仏混淆の社だったとされることから、古くは牛頭天王の八王子を指していた可能性がある
・素戔嗚尊(スサノオ):出雲の祖神(牛頭天王はスサノオの本地とされるため、牛頭天王と同一視される)
・奇稲田姫命(クシイナダヒメ):スサノオの后
・八柱御子命(やはしらみこのみこと):公式サイトによれば、この8柱の神は以下の五男三女神を指すとされる
→ 天忍穂耳尊、天穂日命、天津日子根命、活津日子根命、熊野久須毘命、多紀理毘売命、多岐津比売命、狭依毘売命
⇒ 祇園信仰における八柱御子神は、素戔嗚尊の8柱の御子神を指す(八坂神社参照)
⇒ かつては神仏混淆の社だったとされることから、古くは牛頭天王の八王子を指していた可能性がある
明治以前の祭神について
江戸時代の地誌である『摂津名所図会』には、「本尊は深沙大王を祭る。これ多聞天の化現なり。」と紹介されていることから、かつての本尊は深沙大王(じんじゃだいおう)だったとされ、四天王の多聞天(たもんてん)と同一視して祀られていたとされています。
また、当時は「難波村 牛頭天王」という社名であったことから、牛頭天王を祀っていたことは間違いないと思われますが、本尊が深沙大王となっていることから、これを牛頭天王と同一視されるスサノオの別名であるとして、スサノオと多聞天(毘沙門天)を同一視する説も唱えられているようです。
江戸時代の地誌である『摂津名所図会』には、「本尊は深沙大王を祭る。これ多聞天の化現なり。」と紹介されていることから、かつての本尊は深沙大王(じんじゃだいおう)だったとされ、四天王の多聞天(たもんてん)と同一視して祀られていたとされています。
また、当時は「難波村 牛頭天王」という社名であったことから、牛頭天王を祀っていたことは間違いないと思われますが、本尊が深沙大王となっていることから、これを牛頭天王と同一視されるスサノオの別名であるとして、スサノオと多聞天(毘沙門天)を同一視する説も唱えられているようです。
綱引神事
難波八阪神社では、毎年1月の第3日曜日に「綱引神事」という特殊神事が行われます。
この神事は、祭神の素盞嗚尊(スサノオ)が八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を退治して、民衆の困苦を除かれた故事に基づいて始められたと言われており、江戸時代の地誌である『摂津名所図絵』や『摂津名所図会大成』にも紹介されているそうです。
なお、現在では大阪市の無形文化財にも指定されている神事となっています。
境内社
難波八阪神社の境内社は以下の通りです。
・篠山神社:篠山十兵衛景義(地元の代官)
・稲荷神社:豊國稲荷大明神
・三宝荒神社:かまど神(奥津日子神、奥津比売命、火産霊)
・市杵島姫神社:市杵島姫神、大物主神
・皇大神社:天照皇大神、猿田彦大神
・稲荷神社:豊國稲荷大明神
・三宝荒神社:かまど神(奥津日子神、奥津比売命、火産霊)
・市杵島姫神社:市杵島姫神、大物主神
・皇大神社:天照皇大神、猿田彦大神
境内の見どころ
鳥居
難波八阪神社の鳥居です。
手水舎
難波八阪神社の手水舎です。
柄杓を近づけると、水が自動的に出てきます。
拝殿
難波八阪神社の拝殿です。
獅子殿(獅子舞台)
難波八阪神社の獅子殿(ししでん)です。
巨大な獅子の顔をした舞台であるため、獅子舞台(ししぶたい)とも呼ばれます。獅子の目はライト、鼻はスピーカーとなっており、強烈なインパクトで見る者を魅了する素晴らしい出来となっています。
なお、獅子殿は祭事や各種芸能に使用され、正月や夏祭りでは雅楽や獅子舞などが行われるそうです。
また、獅子の巨大な口は邪気を飲み込み勝利を呼び込むとされていることから、入学・就職試験や会社発展などの祈願のために全国各地から参拝者が耐えないと言われています。
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「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。
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コメント
2 件のコメント :
いろいろなご利益があっていいですね。
僕もそう思いますね。コメントありがとうございました^^
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