金山神社(かなまら様) [神奈川県]
2015/04/07
神奈川県川崎市にある金山神社(かなやまじんじゃ)です。
若宮八幡宮(川崎市)の境内社であり、金山を司る金山比古神と金山比売神を祀っています。
御神体を金属製の男根とすることから「かなまら様」とも呼ばれ、"性と鍛冶屋の神"として信仰を集めています。
また、境内に性器を模したオブジェが多いことで知られ、毎年4月に奇祭「かなまら祭」が行われることで有名です。
神社概要
由緒(概要)
金山神社は若宮八幡宮(川崎市)の境内社であり、鉱山や鍛冶の神である金山比古神(カナヤマヒコ)と金山比売神(カナヤマヒメ)を祭神として祀っています。
歴史については、明治中期までは川崎大師駅前のセブンスターマンション付近にあったとされ、京浜電気鉄道(現・京浜急行電鉄)が大師駅に折返し用のループ線施設を建設する際に建設範囲に金山神社があったため、現在の若宮八幡宮境内に遷ったとされます。
なお、祭神の二神は「イザナミが火神・カグツチを生んで陰部を大火傷をした際、治療看護した神である」と伝えられているため、出産や下半身の病気に御利益があると言われているそうです(社伝か?)。
よって、現在では 子孫繁栄・夫婦和合・性病快癒・安産・下半身の傷病治癒・エイズ除け の神社として信仰を集めており、毎年4月の第1日曜日には性病除け・商売繁盛を祈願する「かなまら祭」が行われることで有名となっています。
祭神
金山神社の祭神は以下の通りです。
・金山比古神(カナヤマヒコ):イザナミの嘔吐物(たぐり)から化生した男神
・金山比売神(カナヤマヒメ):イザナミの嘔吐物(たぐり)から化生した女神
→ 両神ともに鉱山や鍛冶の神であるとされる(当社では金魔羅様として性神としても信仰される)
・金山比売神(カナヤマヒメ):イザナミの嘔吐物(たぐり)から化生した女神
→ 両神ともに鉱山や鍛冶の神であるとされる(当社では金魔羅様として性神としても信仰される)
若宮八幡宮について
若宮八幡宮(川崎市)とは、神奈川県川崎市に鎮座する第16代仁徳天皇を祀った神社であり、仁徳天皇の淀川治水工事の実績から、八幡塚六郷神社(東京大田区)の氏子たちが当地への移住の折に、大師河原干拓の総鎮守として祭神(仁徳天皇)を分祀したことに始まるとされています。
詳しくはこちらの記事を参照:【若宮八幡宮(川崎市)】
かなまら祭とは?
かなまら祭とは、江戸期に川崎宿(東海道五十三次の2番目の宿場)の飯盛女(公の営業許可を得ていない娼婦)らが性病除けや商売繁盛の願掛けを行った「地べた祭」に端を発する祭であるとされます。
明治以降には衰退したとされますが、昭和期に外国の民俗学者たちから注目されるようになったことから、昭和52年(1977年)より新たに結成された「かなまら講」によって、地べた祭を再現した祭が行われるようになったそうです。
現在では、巨大な男根型の御神体を乗せた神輿が巡行する奇祭となっており、テレビやインターネットに取り上げられることが多いことから世界的に有名となっています。
詳しくはこちらの記事を参照:【かなまら祭】
境内の見どころ
社殿
金山神社の社殿です。
社殿内部
金山神社の社殿内部です。
かなまら祭の際に開放されます。
男根のオブジェ
金山神社には様々な男根型のオブジェがあります。
絵馬殿
金山神社の絵馬殿です。
内外に様々な見どころがあります。
奉納金物
金山神社の絵馬殿に奉納された金物です。
男根絵馬
金山神社の絵馬には男根が描かれています。
天井の絵馬
金山神社の絵馬殿天井には、性器の描かれた絵馬が飾られています。
性器の七福神
金山神社の絵馬殿天井には、性器をモチーフにした七福神が描かれています。
護猿(五猿)
金山神社の絵馬殿に描かれた護猿です。
かなまら講の祈願
絵馬殿には「かなまら講」による祭神への祈願が掲げられており、その内容は以下のようになっています。
祈 願
この度、外国より後天性免疫不全症候群(エイズ)なる病魔蔓延為し、発病したる者は必ず死すると言う。我が国にも この病魔蔓延の兆し見え始めたれば、我等かなまら講一同、金山神社の大神の御前に、
一、性は男女の誠の愛から発るものにして、快楽を求めることからは為さざること
一、性は子孫繁栄のために為すものにして、己が欲望のために為さざること
一、性は神の大御心神聖なるものなれば、大事に為し、みだりにこれを為さざること
と誓い奉り、身を慎みてこの病魔が蔓延為し、子孫に害を為さぬよう乞い祈り、願い奉る
この度、外国より後天性免疫不全症候群(エイズ)なる病魔蔓延為し、発病したる者は必ず死すると言う。我が国にも この病魔蔓延の兆し見え始めたれば、我等かなまら講一同、金山神社の大神の御前に、
一、性は男女の誠の愛から発るものにして、快楽を求めることからは為さざること
一、性は子孫繁栄のために為すものにして、己が欲望のために為さざること
一、性は神の大御心神聖なるものなれば、大事に為し、みだりにこれを為さざること
と誓い奉り、身を慎みてこの病魔が蔓延為し、子孫に害を為さぬよう乞い祈り、願い奉る
スポンサーリンク
「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。
スポンサーリンク
コメント
0 件のコメント :
コメントを投稿