義照稲荷神社・稲荷命婦元宮 [京都府]
2015/09/26
京都市北区にある義照稲荷神社(よしてるいなりじんじゃ)です。
船岡山の中腹に位置する建勲神社(たけいさおじんじゃ)の末社とされています。
神社概要
由緒
社伝によれば飛鳥時代末期(709年)に秦氏によって穀物織物の神として祀られたことに始まるとされます。
また、義照稲荷神社の横に祀られる稲荷命婦元宮(いなりみょうぶもとみや)は、伏見稲荷大社の命婦社の親神であるとされ、「船岡山の霊狐」が祀られているされています。
上記のことから、伏見稲荷大社の創建前に既に秦氏により信仰されてきた稲荷神社であると言え、一説には、此処が伏見稲荷の前身となった「元・伏見稲荷」であるとも云われています。
秦氏、伏見稲荷についてはこちらを参照:【秦氏とは?】、【伏見稲荷大社】
祭神
義照稲荷神社の祭神は以下の通りです。
主祭神
・宇迦之御魂神(ウカノミタマ):伏見稲荷の主祭神である稲荷大神
・国床立大神(クニノトコタチ):神世七代で最初に現れた神であり、真名井神社では豊受大神と同神とされる
・猿田彦大神(サルタヒコ):伏見稲荷の祭神・佐田彦大神と同神と云われるが、この神名で祀られるのは珍しい
・宇迦之御魂神(ウカノミタマ):伏見稲荷の主祭神である稲荷大神
・国床立大神(クニノトコタチ):神世七代で最初に現れた神であり、真名井神社では豊受大神と同神とされる
・猿田彦大神(サルタヒコ):伏見稲荷の祭神・佐田彦大神と同神と云われるが、この神名で祀られるのは珍しい
周辺の社
稲荷命婦元宮
建勲神社の末社・稲荷命婦元宮(みょうぶいなりもとみや)です。
伏見稲荷の命婦社の親神「船岡山の霊狐」を祀っており、この眷属の神通力により、稲荷大神の霊験をさらに向上させる助けになるとされています。なお、ここの祭神については、伏見稲荷の『由緒記集成』にも同大社の命婦社は船岡山の霊狐が祀られていると記されているそうです。
また、船岡山と伏見の稲荷山とは古くより神霊の交渉が多かったとされており、「この社は秦氏の守護神であり、正に伏見稲荷の元宮である」と紹介されています。
船岡稲荷大神
義照稲荷神社の裏手に祀られる船岡稲荷大神(ふなおかいなりおおかみ)です。
従来より船岡山西南に鎮座していたとされ、崇敬者の申し出により、昭和期に遷座したとされています。
荒木大明神
義照稲荷神社の裏手に祀られる荒木大明神(あらきだいみょうじん)です。
磐座形式で祀られており、正一位と刻まれていることから神階が高いと思われますが、詳細は不明です。
神名から伏見稲荷の荒木神社との関連性が伺えます。
境内の見どころ
両部鳥居
義照稲荷神社の前には両部鳥居(りょうぶとりい)が設けられています。
この鳥居は厳島神社の鳥居の形として有名であり、密教との関連性が指摘されています。
石碑群
義照稲荷神社の裏手には神名が刻まれた石碑が多数祀られています。
伏見稲荷のある稲荷山に祀られているものと光景が非常に類似していますね。
祭神についてはまとめていませんが、一応境内の写真をここに掲載しておきます。
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船岡山の層状チャート
船岡山の岩盤はチャートと呼ばれる堆積岩であり、その走向・傾斜方向は愛宕山塊のチャートと一致するそうです。
また、丹波層群と呼ばれる地層群に属しており、古生代の石炭紀(約3億6千万年~3億年前)から中生代のジュラ紀(約2億年~1億5千万年前)にかけて、アジア大陸東側の海底で形成された後に隆起した地層群であるとされています。
義照稲荷神社付近では、その岩肌がむき出しになっているため、間近でこの奇妙光景を見ることができます。
料金: 無料
住所: 京都市北区紫野北舟岡町49(マップ)
営業: 終日開放
交通: 北野白梅町駅(徒歩32分)、京都市バス「建勲神社前」下車
公式サイト: http://kenkun-jinja.org/index.html
住所: 京都市北区紫野北舟岡町49(マップ)
営業: 終日開放
交通: 北野白梅町駅(徒歩32分)、京都市バス「建勲神社前」下車
公式サイト: http://kenkun-jinja.org/index.html
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「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。
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