人文研究見聞録:伏見稲荷の境内社  [京都府]

京都府の伏見稲荷大社は稲荷山全体を神域としているため、境内には数多くの境内社があります。

そのため、こちらのページでまとめて紹介したいと思います。

伏見稲荷の本社についてはこちらの記事を参照:【伏見稲荷大社】


摂社

大八嶋社

人文研究見聞録:伏見稲荷の境内社  [京都府]

伏見稲荷の境内摂社・大八嶋社です。

祭神に大八嶋大神を祀っており、古来より社殿を持たない形式で祀られてきた神社とされています。

そのため、現在は周囲を玉垣で囲われ、中は禁足地となっています。

田中神社

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伏見稲荷の境外摂社・田中神社です。

鳥羽街道駅の付近に鎮座しており、祭神に田中神、四大神を祀っています(創祀・沿革は不明)。

末社

本殿付近

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熊野社・藤尾社・霊魂社
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長者社・荷田社・五社相殿社・両宮社
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白狐社

伏見稲荷の本殿付近の末社は以下の通りです。

・熊野社:伊邪那美大神(イザナミ)を祀る
・藤尾社:舎人親王(とねりしんのう)を祀る
・霊魂社
・両宮社:天照皇大神(伊勢内宮の祭神)、豊受皇大神(伊勢外宮の祭神)を祀る
・長者社:秦氏(伏見稲荷の旧社家)の祖神を祀る
・荷田社:荷田氏(当社の旧社家)の祖神を祀る
・五社相殿社
 ・蛭子社:事代主神(コトシロヌシ)を祀る
 ・猛尾社:須佐之男大神(スサノオ)を祀る
 ・若王子社:若王子大神(じゃくおうじのおおかみ)を祀る
 ・日吉社:大山咋神(オオヤマクイ)を祀る
 ・八幡宮社:応神天皇(おうじんてんのう)を祀る
・玉山稲荷社:玉山稲荷大明神を祀る
 → かつて宮中の鎮守として勧請されたが、明治の東京遷都に伴って伏見稲荷に返されたとされる
・白狐社:命婦専女神(白狐)を祀る
 → 往古の下社の末社であった「阿古町」を前身とし、白狐霊を祀る唯一の社とされる

稲荷山 中腹

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荒木神社
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運動大神
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脳天大神
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豊川大神

伏見稲荷の神域・稲荷山の中腹にある末社は以下の通りです(調べた限りのもの)。

・上之社神蹟:末廣大神を祀る
・白狐社:白虎大神を祀る
・玉姫社:玉姫大神を祀る
・荒木神社:口入稲荷大神(くちいれいなりおおかみ)を祀る
 → 良縁・就職・求人など、縁結び全般に御利益があるとされる
・運動大神:運動大神を祀る
 → 運動およびスポーツにまつわることに御利益があるとされる
・脳天大神:脳天大神を祀る
 → 頭脳および学業向上に御利益があるとされる
・豊川大神:豊川稲荷の神を祀る
 → 豊川稲荷の鎮守とされる稲荷神は荼枳尼天(だきにてん)とされる
・間力大神
・産婆稲荷:産婆大明神を祀る
・熊鷹社:熊鷹大神を祀る
 → 祭神や由来は不明
  ⇒ 四国では金長大合戦で金長を助けた大鷹の子の熊鷹が「熊鷹大明神」として祀られる
・玉山稲荷社:玉山稲荷大神を祀る

稲荷山 山頂付近

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眼力社
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奥村社
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薬力社
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長者社

伏見稲荷の神域・稲荷山の山頂付近にある末社は以下の通りです(調べた限りのもの)。

・田中社:田中大神を祀る
・大杉社:大杉大神、磐根大神を祀る
・眼力社:眼力大神、石宮大神を祀る
 → 眼病平癒・先見の明(将来を前もって見抜く見識)を授かると云われている
 → 社の前には「狐の手水舎」がある
・奥村社:奥村大神を祀る
・傘杉社:傘杉大神を祀る
・薬力社:薬力大神を祀る
・長者社:加茂玉依姫を祀る
・上社神蹟:大宮能売大神、末廣大神を祀る
・大岩大神:大岩大神を祀る
・中社神蹟:猿田彦、青木大神を祀る
・荷田社御神蹟:伊勢大神を祀る
・下社神蹟:宇迦之御魂を祀る

周辺の神社

東丸神社

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伏見稲荷付近にある東丸神社(あずままろじんじゃ)です。

江戸中期の国学者で伏見稲荷大社の社家に生まれた荷田春満(かだのあずままろ)を祀っています。

学問向上、受験合格に御利益があるとされています。

八霊社

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伏見稲荷の北側、裏参道にある八霊社(はちれいのやしろ)です。

八角堂の中心に宇迦之御魂神(稲荷神)が祀られており、周囲には十二支の神像が祀られています。

自分の生まれ年の干支や、その年の恵方の神像に参拝すると良いそうです。

伏見神寶神社

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伏見稲荷の東側にある伏見神宝神社(ふしみかんだからじんじゃ)です。

千本鳥居の途中から稲荷山を東側に抜けた場所に鎮座しており、祭神に天照大御神、稲荷大神を祀っています。

なお、社名の「神宝」は、饒速日(ニギハヤヒ)が齎した十種の神宝を奉安したことに由来するとされています。

また、社頭に狛竜を奉納しているという珍しい神社となっています。

料金: 参拝無料
住所: 京都府京都市伏見区深草藪之内町68
営業: 終日開放(社務所 7:00~18:00)、無休
交通: JR稲荷駅(駅前)、伏見稲荷駅(徒歩5分)

公式サイト: http://inari.jp/
matapon
著者: matapon Twitter
「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。