大神教本院(三柱鳥居) [奈良県]

奈良県桜井市三輪にある大神教本院(おおみわきょうほんいん)です。

大神神社の一の鳥居(大鳥居)付近に位置しており、「三柱鳥居(みはしらとりい)」があることで知られています。


大神教について

大神教(おおみわきょう)とは、明治初年に公布された大教院制度に則って大神神社に小教院を付設したことに始まるとされ、その後の神仏分離令により大神神社から独立した神道系の宗教団体であるとされています。

祭神

大神教本院の祭神は以下の通りです。

主祭神

・三輪坐大物主大神(オオモノヌシ)

配祀

・大己貴大神(オオナムチ):国造りの神
・少彦名大神(スクナヒコナ):国造りの神
・事代主大神(コトシロヌシ):産土神
・天御中主神(アメノミナカヌシ):造化の三神
・高皇産霊神(タカミムスビ):造化の三神
・神皇産霊神(カミムスビ):造化の三神
・天照大神(アマテラス):三貴子
・素佐之男神(スサノオ):三貴子
・月讀神(ツクヨミ):三貴子
・天常立神(アメノトコタチ):別天津神
・国常立神(クニノトコタチ)
・宇麻志阿斯訶備比古遅神(ウマシアシカビヒコジ):別天津神
・豊雲野神(トヨクモノ)
・宇比地迩神(ウヒジニ)
・須比智迩神(スヒジニ)
・角杙神(ツノグヒ)
・活杙神(イクグヒ)
・意富斗能地神(オオトノジ)
・大斗能弁神(オオトノベ)
・淤母陀流神(オモタル)
・阿夜訶志古泥神(アヤカシコネ)
・伊邪那岐神(イザナギ):国産み、神産みの神
・伊邪那美神(イザナミ):国産み、神産みの神

(計24柱)


稲荷社

・宇迦之御魂神(ウカノミタマ):稲荷神
・佐田彦神(サタヒコ)
・大宮能売神(オオミヤノメ)

三宝荒神

・火産霊神(カグツチ):火の神
・奥津彦神(オキツヒコ):かまどの神
・奥津媛神(オキツヒメ):かまどの神

祓戸社

・三輪大神(ミワオオカミ)
・瀬織津比売神(セオリツヒメ):祓戸四神
・速開都比売神(ハヤアキツヒメ):祓戸四神
・気吹戸主神(イブキドヌシ):祓戸四神
・速佐須良比売神(ハヤサスラヒメ):祓戸四神
・神直日神(カムナオビ)
・大直日神(オオナオビ)
・表筒男神(ウワツツノオ):住吉三神
・中筒男神(ナカツツノオ):住吉三神
・底筒男神(ソコツツノオ):住吉三神
・建素盞嗚神(タケスサノオ)

三柱鳥居(ムスビ鳥居、ヒフミ鳥居)

大神教本院(三柱鳥居) [奈良県]

大神教本院にある三柱鳥居(みはしらとりい)です。

案内板によれば、当院の三柱鳥居は『古事記』にも登場する造化三神(ぞうかのさんしん)を表わしているとされ、心身を清浄にして通り抜けることで三神の神理・神縁を得られるとされています(宇宙の元霊神の三つの神理に参入する特殊な鳥居とされる)。

なお、この三柱鳥居は大神神社の三ツ鳥居とは意義も形状も全く違うそうです(詳しくは下記の案内板の転載を参照)。

三柱鳥居

通称:ムスビ鳥居、ヒフミ鳥居

宇宙の元霊神(モトツミタマノカミ)の三つの神理に参入する特殊な鳥居であります。

わが国の神典、古事記の冒頭に天地の初発の時、高天原に成り坐せる神の御名は天之御中主神(アメノミナカヌシ)、次に高御産巣日神(タカミムスビ)、次に神皇産霊神(カミムスビ)と書かれ、この三柱の神は、みな独神成りまして身を隠し給ひきとあります。

この三柱の神は、造化の三神(ぞうかのさんしん)と称える大神さまであり、この神格の三位一体の深刻なる神理を感得し、尊いご神縁に結ばれるのが、この鳥居であります。どうぞ心身を清浄にして お通り抜けてください。

注意

上の大神神社の三ツ鳥居は、その意義も形状も全く異なっており、拝殿中央の真奥正面 御簾(みす)の裏に奉建されており、古来一社の神秘なりと伝えられ、参拝者は絶対に近づくことは許されない神聖な鳥居でありますので、念の為申し添えます。

料金: 無料
住所: 奈良県桜井市三輪1198(マップ
営業: 終日開放
交通: 三輪駅(徒歩5分)
matapon
著者: matapon Twitter
「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。