四国八十八ヶ所76番札所 鶏足山金倉寺 [香川県]
2015/11/29
香川県善通寺市にある金倉寺(こんぞうじ)です。
四国八十八箇所霊場の第七十六番札所であり、本尊に薬師如来を祀る天台寺門宗の寺院となっています。
なお、天台寺門宗の宗祖・円珍(智証大師)の生誕地としても知られているそうです。
寺院概要
縁起
円珍 |
寺伝によれば、宝亀5年(774年)に円珍の祖父である和気道善(わけのどうぜん)が、等身の如意輪観音像を刻んで一堂を建立し、それを本尊として祀ったことに始まるとされています。なお、その御堂は自在王堂と名付けられ、後に道善の子である宅成(やかなり)によって「道善寺」と改めされたそうです。
その宅成の長子が円珍(智証大師)であり、空海(弘法大師)の甥(もしくは姪の息子)に当たるとされています。この円珍(えんちん)は役行者(役小角)を慕って大峯山・葛城山・熊野三山を巡礼し、修験道の発展に寄与したとされ、後に延暦寺の学頭となり、また唐に渡って修行を積んだとされています(仁寿3年(853年)に新羅商人の船で入唐し、途中で暴風に遭って台湾に漂着した後、天安2年(858年)に唐商人の船で帰国したとされる)。
仁寿元年(851年)に道善寺は官寺(国営の寺院)となり、後に唐より帰国した円珍によって唐の青龍寺を模した伽藍の造営を行われたとされています。 その際、円珍は訶利帝母(鬼子母神)の神像を刻んで訶利帝堂を建立したそうです。
そして、延長6年(928年)に醍醐天皇の勅命によって「金倉郷」から名を取り、「金倉寺」となったとされています。
※四国八十八ヶ所の霊場寺院には大抵 空海にまつわる逸話があるのですが、金倉寺にはそれが無いようです。また、ほとんどが真言宗の寺院である中、当初から天台寺門宗ということが、なかなか珍しいと思います。
本尊
・薬師如来(やくしにょらい):東方の浄瑠璃世界の主で、12の誓願を起こし、生ある全てのものを救う仏
→ 真言:オン コロコロ センダリ マトウギ ソワカ
→ 本地垂迹説において、スサノオの本地とされた
→ 真言:オン コロコロ センダリ マトウギ ソワカ
→ 本地垂迹説において、スサノオの本地とされた
境内の見どころ
巡礼七福神
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金楽寺の境内には七福神像が安置されており、境内で諸願成就の「七福神巡り」ができるようになっています。
なお、その中の大黒天のみ、金箔が貼られた黄金の像となっています。
四国八十八ヶ所お砂踏み道場
金楽寺の駐車場付近には「お砂踏道場」があり、この道場内で霊場巡礼を行うことができるようになっています。
なお、「お砂踏み」とは各霊場寺院から集めた「お砂」を札所と考えて、「お砂」を踏みながら参拝することを指します。
山門(仁王門)
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金倉寺の山門です。
外側には仁王像を配し、内側には大わらじを飾っています。
仁王像 |
本堂
金倉寺の本堂です。
本尊の薬師如来を祀り、不動明王、阿弥陀如来も安置しています。
なお、毎年の正月三が日には本尊が開帳されるそうです。
大師堂
金倉寺の大師堂です。
中央に智証大師(円珍)像、右陣に弘法大師(空海)像、左陣に神変大菩薩(役の行者)が安置されています。
なお、四国八十八箇所の寺院で、大師堂の中央に弘法大師以外を祀るのは金倉寺だけとされているようです。
訶梨帝堂
金倉寺の訶梨帝堂(かりていもどう)です。
本尊に訶梨帝母(鬼子母神)を祀っています。
観音堂
金倉寺の観音堂です。
本尊に十一面観音を祀っています。
絵馬
金倉寺の絵馬は、黄金の小判形となっています。
鎮守社?
金倉寺の境内で祀られている神社です。
祭神などは不明です(新羅神社の由緒から山王権現(日吉大社の神)か?)。
料金: 無料
住所: 香川県善通寺市金蔵寺町字本村1160
営業: 7:00~17:00
交通: 金蔵寺駅(徒歩6分)
公式サイト: http://www.kagawa-konzouji.or.jp/
住所: 香川県善通寺市金蔵寺町字本村1160
営業: 7:00~17:00
交通: 金蔵寺駅(徒歩6分)
公式サイト: http://www.kagawa-konzouji.or.jp/
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「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。
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