東寺 [京都府]
2015/11/01
京都市南区にある東寺(とうじ)です。
空海(弘法大師)を宗祖とする東寺真言宗の総本山であり、本尊に薬師如来(やくしにょらい)を祀っています。
京都の代表的な名所の一つとしても有名であり、「古都京都の文化財」として世界遺産にも登録されています。
なお、食堂では「お遍路グッズ」が販売されており、ここで納経帳や法具類を揃えることも可能です。
寺院概要
歴史
東寺は8世紀末に平安京鎮護のための官寺として建立された寺院であり、平安初期(823年)に嵯峨天皇によって空海(弘法大師)に下賜され、真言密教の根本道場として栄えたとされています。
平安後期には一時的に衰退したとされますが、鎌倉時代からは弘法大師信仰の高まりとともに「お大師様の寺」として、皇族から庶民まで広く信仰を集めるようになり、その後も為政者などの援助を受けて再び栄えたとされています。
なお、弘法大師信仰は今でも盛んに行われており、白装束で訪れる参拝者も少なくありません。
本尊
・薬師如来(やくしにょらい):東方の浄瑠璃世界の主で、12の誓願を起こし、生ある全てのものを救う仏
→ 真言:オン コロコロ センダリ マトウギ ソワカ
→ 本地垂迹説において、スサノオの本地とされた
→ 真言:オン コロコロ センダリ マトウギ ソワカ
→ 本地垂迹説において、スサノオの本地とされた
境内の見どころ
慶賀門
東寺の慶賀門(けいがもん)です。
東側の入口であり、石碑には「史蹟 教王護国寺境内」と彫り込まれています。
この名は東寺の宗教法人としての登録名であり、「国家鎮護の密教寺院」という意味が含まれるとされています。
そのほか、正式名として「金光明四天王教王護国寺秘密伝法院」と「弥勒八幡山総持普賢院」の2つの名称があるそうです。
手水舎
東寺の手水舎には、奇妙なオブジェが設置されています。
一般的には蓮の蕾と捉えられているようですが、一体何を表しているのでしょうか?
北大門
東寺の北大門です。
北側からの入口とされています。
食堂
東寺の食堂(じきどう)です。
本来は僧が食事をする堂宇とされますが、現在は納経所や美術展の会場などとして用いられています。
なお、ここでは「お遍路グッズ」が一通り販売されており、一式揃えることも可能です。
しかし、会計を行う納経所には長蛇の列ができていることが多く、順番待ちが非常に長いです。
夜叉神堂
東寺の夜叉神堂(やしゃがみどう)です。
元々は南大門の左右に安置されており、旅人が拝まないで通ると罰を与えることから食堂の前に移されたそうです。
なお、堂内に治められる夜叉神像は歯痛に霊験あらたかとされ、霊験に因む「歯守護」というラムネも販売されています。
講堂
東寺の講堂です(有料ゾーン)。
東寺における密教の入口とされ、堂内には大日如来を中心とした密教尊が安置されています。
なお、中心に安置された大日如来は宇宙の中心とされているんだそうです。
金堂
東寺の金堂です(有料ゾーン)。
東寺の中心堂宇であり、本尊の薬師如来坐像と日光菩薩・月光菩薩の両脇侍像が安置されています。
なお、瓦には多様な鬼瓦があしらわれており、ここも金堂の見どころの一つであると思います。
五重塔
東寺の五重塔です(有料ゾーン)。
東寺のみならず京都のランドマークタワーとして親しまれており、新幹線からも望むことができます。
なお、高さは約55mであり、木造の建築物では日本一の高さを誇るとされています。
御影堂(大師堂)
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東寺の御影堂(みえいどう)です。
かつて空海が住房としていた仏堂であり、昭和33年に「大師堂」の名前で国宝指定されています。
なお、南側と北側で様相が全く異なることが面白いです。
大日堂
東寺の大日堂です。
東寺で最も新しい堂宇とされ、中には大日如来像が安置されています。
毘沙門堂
東寺の毘沙門堂(びしゃもんどう)です。
かつて羅城門の上層にあった兜跋毘沙門天像を安置するために建てられた堂宇とされています。
なお、現在は京都の都七福神(毘沙門天)としても親しまれているようです。
大黒堂
東寺の大黒堂です。
堂内には大黒天、毘沙門天、弁財天の三柱の神を併せた三面大黒天が祀られています。
仏像・仏塔群
東寺の御影堂付近には、仏塔や石仏などが多数祀られています。
それぞれに案内板もあり、興味深いものも多数安置されています。
尊勝陀羅尼碑
東寺の尊勝陀羅尼碑(そんしょうだらにひ)です。
尊勝陀羅尼碑とは、尊勝仏頂の悟りや功徳(くどく)を説いた不思議な力を持つされる呪文と指します。
声に出して読むと、病悩消滅・長寿安楽・厄難除去の功徳があるとされるそうです。
なお、本来は北野天満宮の宗像社の傍にあったとされ、神仏分離令によって東寺に遷されたものとされています。
贔屓像(尊勝陀羅尼碑)
尊勝陀羅尼碑を支える贔屓像(ひいきぞう)です。
贔屓とは、中国の想像上の動物であり、重い物を背負うことを好む竜の子とされています。
贔屓の甲羅に建つ石塔は永遠不滅と云われ、万病平癒のご利益があると信仰を集めてるそうです。
なお、贔屓の周囲を回りながら掌で頭や手足などを撫でて、その掌で自分の患部を擦ると万病に効くとされています。
天降石
東寺にある天降石(てんこうせき)です。
古くからこの地にあったと伝えられ、石を撫でながら身体の悪い所を擦ると病が治るとされているそうです。
弘法大師の絵馬
東寺の絵馬には空海(弘法大師)の絵が描かれています。
東寺の鬼瓦
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東寺の伽藍には鬼瓦が用いられており、その種類も多いことから なかなか見どころがあります。
また、この様相は奈良の法隆寺に非常に類似しているように思います。
南大門
東寺の南大門です。
南側の入口であり、明治期に三十三間堂の西門を移築したものとされています。
料金: 基本無料(金堂・講堂・五重塔は有料)
住所: 京都府京都市南区九条町1(マップ)
営業: 8:30~17:30(冬季16:30)
交通: 東寺駅(徒歩8分)、九条駅(徒歩16分)、京都駅(徒歩23分)
公式サイト: http://www.toji.or.jp/
住所: 京都府京都市南区九条町1(マップ)
営業: 8:30~17:30(冬季16:30)
交通: 東寺駅(徒歩8分)、九条駅(徒歩16分)、京都駅(徒歩23分)
公式サイト: http://www.toji.or.jp/
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「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。
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