人文研究見聞録:摩尼宝塔 [和歌山県]

和歌山県伊都郡高野町にある高野山の摩尼宝塔(まにほうとう)です。

高野山成福院の釈迦堂であり、大戦中にビルマ(現・ミャンマー)から贈られた釈迦如来像を本尊として、ビルマ戦没者供養のために開創された供養塔とされています。

そのため、塔の形や塔内に安置される仏像・仏画は南伝仏教的なデザインとなっています。


塔内の雰囲気

人文研究見聞録:摩尼宝塔 [和歌山県]

塔内には南伝仏教的な仏像やビルマにまつわる文化財が多数安置されており、塔内の壁には梵字が描かれたカラフルなステンドガラスが嵌め込まれています。また、内陣の壁には全面に曼荼羅仏の仏画が飾られ、塔の中央には地下堂へと繋がる入口もあります。

人文研究見聞録:摩尼宝塔 [和歌山県]
戒壇めぐり

この地下道の中は真っ暗闇となっており、ここを潜り抜ける「戒壇めぐり」を行うことで、仏の威神力で罪と穢れから浄められ、真の自己を知って幸福の鍵に触れることができる修行場とされています。ちなみに、地下道の中には人物の石像や涅槃仏像などが安置されており、非常に怪しい雰囲気となっています。

こうした南伝仏教系の仏塔は高野山でも珍しく、その内容も普段なかなか見ることはできなものが多いため、摩尼宝塔は高野山の珍スポットの一つに数えられると思われます。

料金: 無料
住所: 和歌山県伊都郡高野町高野山(マップ
営業: 8:30~17:00
交通: 高野山駅ほか、南海りんかんバス「蓮華谷」下車

公式サイト: http://www.koyasan.or.jp/
matapon
著者: matapon Twitter
「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。