鳥越神社 [東京都]
2015/12/15
東京都台東区鳥越にある鳥越神社(とりこえじんじゃ)です。
飛鳥時代に創建された古社であり、祭神に日本武尊(ヤマトタケル)を祀っています。
なお、平将門公にちなんだ逸話もあり、将門公ゆかりの神社としても知られています。
平将門についてはこちらの記事を参照:【平将門とは?】
神社概要
由緒
社伝によれば、景行天皇の皇子・日本武尊(ヤマトタケル)が東征の折、「白鳥村」と呼ばれたこの地に滞在したとされ、後世の白雉2年(651年)5月に当地の村民が日本武尊の威徳を偲び、「白鳥明神」として奉祀したことに始まるとされます。
その後、永承年間(1046~1052年)、「前九年の役」の鎮定のために当地に訪れた源頼義、義家父子が奥州川を越えようとしたところ、名も知らぬ白鳥の導きを得て浅瀬と気付き、無事に渡ることができたとされます。そのことから、それを白鳥明神の御加護として鳥越大明神と名付け、それ以後、付近を「鳥越の里」と呼ぶようになり、社名にも「鳥越」を用いるようになったと云われています。
祭神
鳥越神社の祭神は以下の通りです。
主祭神
・日本武尊(ヤマトタケル):景行天皇の皇子であり、西征・東征を行って熊襲・蝦夷を鎮めたとされる
合祀
・天児屋根命(アメノコヤネ):日本神話に登場する神であり、藤原氏の氏神とされる
→ 仁明天皇の御代に武蔵国司となった藤原氏が、祖神を合祀した。
・東照宮公(とうしょうぐう):江戸幕府の初代征夷大将軍・徳川家康
→ 徳川家康を祀っていた松平神社が関東大震災で焼失したため当社に合祀された。
・日本武尊(ヤマトタケル):景行天皇の皇子であり、西征・東征を行って熊襲・蝦夷を鎮めたとされる
合祀
・天児屋根命(アメノコヤネ):日本神話に登場する神であり、藤原氏の氏神とされる
→ 仁明天皇の御代に武蔵国司となった藤原氏が、祖神を合祀した。
・東照宮公(とうしょうぐう):江戸幕府の初代征夷大将軍・徳川家康
→ 徳川家康を祀っていた松平神社が関東大震災で焼失したため当社に合祀された。
鳥越の異説
平将門公 |
「鳥越」という名は上記のとおり、源義家父子の逸話に由来する説が通説となっていますが、一説には、京都で晒された平将門公の首が東国に飛んで戻った際、当地を飛び越えていったことから「鳥越」となったという説があります。
なお、平将門公の身体は江戸各地に埋められたとされますが、鳥越神社には手が埋められているとも云われています。
社紋
鳥越神社の社紋は「七曜紋」であり、境内の至る所に配されています。また、一部の社殿には「月星紋」も用いられています。これらの紋は坂東八平氏の一である「千葉氏」が用いた紋所であり、「妙見信仰」に由来するものとされています。
なお、「妙見信仰」とは、北天に輝く北極星・北斗七星に対する信仰を指し、北辰信仰とも呼ばれています。この北辰・北斗の化身とされる「妙見菩薩」は、軍神として武士の間で崇められるようになったそうです。
ちなみに、関東地方には「星神社」や「妙見宮」といった妙見信仰に基づく神社が多数存在します。
境内社
福寿神社
鳥越神社の境内社・福寿神社です。
祭神に倉稲魂命(稲荷神)・大黒天神・恵比寿神・菅原道真公(菅公)を祀っています。
志志岐神社
鳥越神社の境内社・志志岐神社(ししきじんじゃ)です。
対馬の志々岐神社から勧請された神社であり、祭神に豊玉姫命(トヨタマヒメ)を祀っています。
神話から安産の守護神とされ、社域内の石を以って安産を祈り、御礼に石と箒を納める風習があるそうです。
祖霊社
鳥越神社の境内社・祖霊社です。
氏子の祖霊を祀っているとされています。
境内の見どころ
狛犬
鳥越神社の狛犬です。
性器がはっきりと刻まれている珍しいものとなっています(両方とも雄です)。
拝殿
鳥越神社の拝殿です。
社殿や賽銭箱に七曜紋があしらわれています。
本殿
鳥越神社の本殿です。
料金: 無料
住所: 東京都台東区鳥越2-4-1
営業: 終日開放
交通: 浅草橋駅(徒歩7分)、蔵前駅(徒歩9分)
住所: 東京都台東区鳥越2-4-1
営業: 終日開放
交通: 浅草橋駅(徒歩7分)、蔵前駅(徒歩9分)
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「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。
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