麻賀多神社(成田市台方) [千葉県]
2016/01/04
千葉県成田市台方にある麻賀多神社(まかたじんじゃ)です。
印旛郡市に18社ある「麻賀多十八社」の惣社であり、近代の預言である「日月神示」が降ろされた場所として有名です。
また、境内が全体的に神々しい雰囲気に覆われており、境内の奥には東日本一とも云われる大杉も聳え立っています。
そのため、最近では様々な方面から注目されており、パワースポットとしても広く知られているようです。
なお、付近の成田市船形には、奥社としての麻賀多神社が鎮座しています。
神社概要
由緒
社紋は麻の葉 |
社伝によれば、景行天皇42年6月晦日、東征中の日本建尊(ヤマトタケル)が当地を訪れて、杉の幹に鏡を掛け「この鏡をインバノクニタマオキツカガミと崇めて祀れば、五穀豊穣になる」と言って「伊勢の大神」を遥拝したことが創祀とされます。
その後、応神天皇20年に神武天皇の御子・神八井耳命の8世の子孫に当たる印旛国造・伊都許利命(イツコリ)が現在の成田市船形に社殿を造営し、その鏡を神体として稚日霊命(ワカヒルメ)を祀ったとされています。
また、伊都許利命は杉の木の下から7つの玉を掘り出し、それを神体として和久産巣日神(ワクムスビ)を併せ祀ったとされ、この2神は「真賀多真(勾玉)の大神」と呼ばれたそうです。
そして、推古天皇16年(608年)、伊都許利命の8世の子孫の広鋤手黒彦命(ヒロスキテグロビコ)が、神命により現在の成田市台方に和久産巣日神を遷座し、それまでの社殿を奥宮としたとされています(奥社は船形の麻賀多神社)。
なお、『延喜式』神名帳に記載される際、「真賀多真」が三種の神器の一つと同名であるとして、一字取って「真賀多神社」に改称したとされ、後に一帯が麻の産地であることから麻賀多神社に社名を改めたとされています。
上記は「平成祭データ」を参照した由緒ですが、境内の由緒書には以下のように記されています。
麻賀多神社由緒
神代の昔、日本の国が豊葦原の瑞穂の国と称された時代がありました。当時の神でいわば 我が国の初めの頃の神とも云えましょう天照大神の妹神になります。産業を司る神として生まれました。
この地方は2000年の昔から麻の産地で麻縣とも云われた時代がありました。当時、麻は織物類の原料として貴重なものでありました。朝廷で身に着けられる衣は この土地から献上されていたとのことです。そのため、神様の御紋は特別に「麻の葉」になったというのであります。
昭和の今日でも初着には麻の葉の柄(がら)を付け、また婚礼・棟上・地神祭など、お祝いには必ず麻を用いるのは、この神様の象徴で2000年の昔から現在までずっと続いています。
今から1700余年前(応神天皇)の頃、伊都許利命(いつこりのみこと)が印旛の国造(地方長官)に任命され、この地方の開発に尽くされた時、夢の中で洞木の下の地中に玉(勾玉)があり、それを掘り出して和久産巣日の神を祀れとのお告げがあり、勾玉を掘り出して御鏡と共に霊代として併せて祀り、麻賀多の大神として崇め奉りました。
このお社は国弊社で勅使の往来があり、印旛湖畔に建つ大鳥居(一の鳥居)は約1200年前(桓武天皇)の頃、勅使・大伴家持の寄進によるものとされております。
この地方には古くから人が住み、周囲が海であったことから、昔はこの地方を神津(神の港)と云われておりました。現在の本殿(大宮殿)は元禄9年の再建にて、神楽と共に市文化財になっております。
祭神
麻賀多神社の祭神は以下の通りです。
主祭神
・和久産巣日神(ワクムスビ):稚産靈命とも(奥社の祭神名は稚産靈命とされる)
→ 『古事記』では、イザナミが火神・カグツチを生んだとき、尿から化生したミツハノメの次に生れた神とされる
→ 『日本書紀』では、火神・カグツチがハニヤマヒメを娶って生れた神とされる
→ 由緒書によれば、伊勢外宮の主祭神・豊受大神の親神とされる
⇒ 豊受大神は丹後の最高神・総氏神とされ、元伊勢籠神社の奥宮・真名井神社の祭神である
→ 由緒書によれば、伊勢内宮の主祭神・天照大神は妹神とある(公式サイトでは天照大神の姉神とも)
→ 由緒書によれば、香取神宮の祭神・経津主命(フツヌシ)は弟神とある
→ 公式サイトによれば、鹿島神宮の祭神・武甕槌命(タケミカヅチ)は弟神とある
麻賀多神社とは?
大佐倉の麻賀多神社 |
麻賀多神社とは「稚日霊命」を祭神とする神社であり、千葉県内の一部にのみ存在するとされています。
Wikipediaによれば、当社をはじめ、成田市に1社、佐倉市に11社、酒々井町2社、富里市2社、八千代市1社の計18社が存在し、印旛沼の東側から南にかけてにのみ分布しているそうです。
なお、祭神の「稚日霊命」については、文献によって「ワクムスビ」とも「ワカヒルメ」とも読まれていますが、概ね『古事記』でトヨウケビメの親神とされる和久産巣日神(ワクムスビ)を指すものとされています。
また、当社の社伝によれば、ワカヒルメとワクムスビの2神を指して「真賀多真(勾玉)の大神」と呼ぶとされることから、麻賀多神社は恐らく、この「真賀多真(勾玉)の大神」を祀る神社であったものと思われます。
ただし、ワカヒルメとワクムスビについては『記紀』にも ほとんど記述が無く、その詳細は謎に包まれています。
麻賀多神社の七不思議
麻賀多神社には「七」まつわる不思議な括りが7つあり、七不思議として紹介されています(旧字は塚で表示)。
・七社:御社殿、印旛国造社、日幸霊社、馬来田郎女社、猿田彦社、青麻社、天日津久社
・七塚:社司殿塚、天神塚、花輪塚、元松塚、北野塚、平松塚、説教塚
・七坂:腰巻坂、花輪坂、大坂、麻坂、寺井坂、宮谷坂、神坂
・七井:花井、初井、椿井、お手洗井、北井、大井、南井
・七免:油免、薦敷免、穢掛免、団子免、巫免、神酒免、御齎免
・七家:元旦祭、筒粥祭、追儺祭、お田植祭、例大祭、勤労感謝祭、大晦祭
・七軒百姓:藤崎甚右衛門、久右衛門、形野四郎衛門、形野太郎衛門、小髙新兵衛、井戸次郎衛門、工藤七衛門
・七塚:社司殿塚、天神塚、花輪塚、元松塚、北野塚、平松塚、説教塚
・七坂:腰巻坂、花輪坂、大坂、麻坂、寺井坂、宮谷坂、神坂
・七井:花井、初井、椿井、お手洗井、北井、大井、南井
・七免:油免、薦敷免、穢掛免、団子免、巫免、神酒免、御齎免
・七家:元旦祭、筒粥祭、追儺祭、お田植祭、例大祭、勤労感謝祭、大晦祭
・七軒百姓:藤崎甚右衛門、久右衛門、形野四郎衛門、形野太郎衛門、小髙新兵衛、井戸次郎衛門、工藤七衛門
境内社
天之日津久神社
麻賀多神社の末社・天之日津久神社(あまのひつくじんじゃ)です。
近年、日本版黙示録とも称されて注目を集める預言書『日月神示』を降ろしたとされる天之日月神を祀っています。
この神について不詳とされますが、この神社は現在 国内でも随一のパワースポットとして知られているようです。
日月神示についてはこちらの記事を参照:【日月神示(ひふみ神示)とは?】
麻賀多大権現
麻賀多神社の境内にある麻賀多大権現(まがただいごんげん)です。
本社からやや離れた場所に位置しており、石碑の前には大量のクルミが供えられています。
詳しい由緒は不明ですが、参道は非常に神々しい雰囲気になっていました。
その他の境内社
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上記の他の境内社は以下の通りです。
・古峯神社
・三峯神社
・印旛國造神社:社名から伊都許利命を祀っていると思われる
・馬來田郎女神社
・幸霊神社
・青麻神社:社名から日神・月神・星神を祀っていると思われる
・猿田彦神社:社名から猿田彦神を祀っていると思われる
・祓戸社:祓戸四神(瀬織津姫・気吹戸主・速開津姫・速佐須良姫)を祀る
・天神神社
・三峯神社
・印旛國造神社:社名から伊都許利命を祀っていると思われる
・馬來田郎女神社
・幸霊神社
・青麻神社:社名から日神・月神・星神を祀っていると思われる
・猿田彦神社:社名から猿田彦神を祀っていると思われる
・祓戸社:祓戸四神(瀬織津姫・気吹戸主・速開津姫・速佐須良姫)を祀る
・天神神社
境内の見どころ
鳥居
麻賀多神社の鳥居です。
鳥居の中央には菊花紋章が刻まれています。
神楽殿
麻賀多神社の神楽殿です。
狛犬
麻賀多神社の狛犬です。
拝殿
麻賀多神社の拝殿です。
社殿の上部には麻の社紋があしらわれています。
本殿
麻賀多神社の本殿です。
麻賀多神社の大杉
麻賀多神社の御神木である大杉です。
案内板によれば、推古朝に社殿が造営された当時に植えられたもので、東日本一の大杉と云われているそうです。
それ故、古代の日本の歴史を物語ると共に数多くの伝説を秘めているとされています。
なお、この大杉には神霊が宿っており、延命長寿に霊験あらたかとして古来より崇敬を集めているそうです。
そのため、現在はパワースポットとしても有名になっているとされています。
また、この大杉の表面をよく見ると、顔のように見えるとも云われているようです。
料金: 無料
住所: 千葉県成田市台方字稷山1
営業: 終日開放
交通: 公津の杜駅(徒歩36分)、成田市コミュニティバス「麻賀多神社前」下車
公式サイト: http://www.makata-jinja.com/
住所: 千葉県成田市台方字稷山1
営業: 終日開放
交通: 公津の杜駅(徒歩36分)、成田市コミュニティバス「麻賀多神社前」下車
公式サイト: http://www.makata-jinja.com/
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「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。
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コメント
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宝イック辛い
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