天穂日命の磐座 [兵庫県]
2017/03/07
兵庫県神戸市の六甲山にある天穂日命の磐座 (あめのほひのいわくら)です。
六甲山に点在する巨岩の一つであり、昔 六甲山に天降ったとされる天穂日命(アメノホヒ)を祀る磐座と伝えられています。
なお、六甲山カンツリーハウスの敷地内に安置されているため、拝見については有料です。
概要
案内板によれば、遥か昔に六甲山に天降ったとされる天穂日命(アメノホヒ)を祀った磐座(いわくら)であり、当地では神籬(ひもろぎ、巨石を用いて築かれた古代祭場)と呼ばれているそうです。また、この磐座周辺にも人工的に成形されたと思われる巨石が点在しており、付近には人工的に配置されたようなストーンサークルも存在します。
なお、案内板による解説は以下の通りです。
天穂日命の古代祭場(あめのほひのみことのひもろぎ)
この優しくも気高い巨石は、遙かなる大昔、六甲山に天降りされた天のホヒの命(天孫ニニギの命の叔父)をお祭りした磐座で、神籬(ひもろぎ)と呼ばれています。
ヒモロギとは、木材を使って神社を建築しなかった大昔に、巨大な石をもって築いた古代祭場のことで、外国ではメンヒルと呼ばれています。ヒモロギの周辺には、磐境(いわさか)と呼ばれる巨石が垣根のように敷かれ、中にはストーンサークルやカメやカエルなど、神社に仕えた動物を象ったものもあります。英国のストーンヘンジやフランスのカルナック列石などは有名です。
『古事記』によりますと、天穂日命(アメノホヒ)は天照大御神(アマテラス)の第二皇子で、他の兄弟神と共に邇邇芸命(ニニギ)に先立って地上に下られ、他の神である大国主命(オオクニヌシ)と力を合わせて、人類誕生のための準備をされた神です。「ホ」は「心の穂」、「ヒ」は「生命」の意味で「地上の平和を願う天照大御神の穂を咲かせて、人間の生命の穂を咲かせる神」という意味です。
現在では、学問の神として崇められ、全国の天神様や天満宮に祀られていますが、その元宮が このヒモロギなのです。
古代人の偉業を讃えると共に、古代人に習って天地の恵みに感謝し、地球の安全と平和を祈願しましょう。また、この周辺にある石はどれも皆 祭場の一部として遠くから運ばれてきたものです。そのようなものとして大切にいたしましょう。
この優しくも気高い巨石は、遙かなる大昔、六甲山に天降りされた天のホヒの命(天孫ニニギの命の叔父)をお祭りした磐座で、神籬(ひもろぎ)と呼ばれています。
ヒモロギとは、木材を使って神社を建築しなかった大昔に、巨大な石をもって築いた古代祭場のことで、外国ではメンヒルと呼ばれています。ヒモロギの周辺には、磐境(いわさか)と呼ばれる巨石が垣根のように敷かれ、中にはストーンサークルやカメやカエルなど、神社に仕えた動物を象ったものもあります。英国のストーンヘンジやフランスのカルナック列石などは有名です。
『古事記』によりますと、天穂日命(アメノホヒ)は天照大御神(アマテラス)の第二皇子で、他の兄弟神と共に邇邇芸命(ニニギ)に先立って地上に下られ、他の神である大国主命(オオクニヌシ)と力を合わせて、人類誕生のための準備をされた神です。「ホ」は「心の穂」、「ヒ」は「生命」の意味で「地上の平和を願う天照大御神の穂を咲かせて、人間の生命の穂を咲かせる神」という意味です。
現在では、学問の神として崇められ、全国の天神様や天満宮に祀られていますが、その元宮が このヒモロギなのです。
古代人の偉業を讃えると共に、古代人に習って天地の恵みに感謝し、地球の安全と平和を祈願しましょう。また、この周辺にある石はどれも皆 祭場の一部として遠くから運ばれてきたものです。そのようなものとして大切にいたしましょう。
天穂日命(アメノホヒ)とは?
アメノホヒ(天穂日命)とは「日本神話」に登場する神であり、『記紀』によれば「スサノオとアマテラスの誓約」の際に誕生した五男三女神の一柱であり、アマテラスの子となったとされています。
神話では「葦原中国平定(出雲の国譲り)」の際、高天原から地上に降りて出雲のオオナムチ(オオクニヌシ)の説得に向かったものの、出雲側について三年経っても戻らなかったとされており、国譲りが決定した後にはオオナムチの祭主となったとも言われています。
なお、アメノホヒ および 子のタケヒラトリ(建比良鳥命)は出雲国造の祖神となったとされ、その氏族である出雲氏の長が代々出雲大社の祭祀と出雲国造の称号を受け継いだとされています(現在の出雲大社の宮司の先祖神に当たる)。
信仰については、農業神・稲穂の神・養蚕の神・木綿の神・産業の神など幅広い神徳があるとされ、出雲だけでなく全国的に広く祀られているようです。
詳しくはこちらの記事を参照:【天穂日命(アメノホヒ)とは?】
六甲山カンツリーハウスについて
六甲山カンツリーハウスとは、六甲山上にあるレジャー施設であり、自然を活かした娯楽を楽しむことができます。また、冬季(11月末~4月上旬)までは六甲山スノーパークという人工スキー場として営業しているそうです。
なお、天穂日命の磐座は六甲山カンツリーハウス内にあるため、参拝するには入場料(大人620円)が必要になります。
公式サイト:六甲山カンツリーハウス
アクセス
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「六甲山上駅」から「天穂日命の磐座」までのアクセスは、以下の通りです。
・六甲ケーブル「六甲山上駅」から六甲山上バス「六甲山スノーパーク」に乗る
・下車したバス停付近に六甲山カンツリーハウスがあるので、チケットを購入して入場する
・園内マップの「大芝生」方面を目指す
・「大芝生」の中の「六甲山カンツリーハウス…」の案内柱(写真参照)付近に上りの細道があるので、それを登っていく
・途中で細道が途切れるが、周辺に丸い岩石が点々と並んだ場所(写真参照)が現れるので、岩を頼りに丘を登っていく
・しばらく登っていると、やがて柵で囲まれた「天穂日命の磐座」が見えてくる
・周辺には「磐境(いわさか)」と呼ばれるストーンサークルもある
・下車したバス停付近に六甲山カンツリーハウスがあるので、チケットを購入して入場する
・園内マップの「大芝生」方面を目指す
・「大芝生」の中の「六甲山カンツリーハウス…」の案内柱(写真参照)付近に上りの細道があるので、それを登っていく
・途中で細道が途切れるが、周辺に丸い岩石が点々と並んだ場所(写真参照)が現れるので、岩を頼りに丘を登っていく
・しばらく登っていると、やがて柵で囲まれた「天穂日命の磐座」が見えてくる
・周辺には「磐境(いわさか)」と呼ばれるストーンサークルもある
周辺の様子
まず、六甲山にある「天穂日命の磐座」は「六甲山カンツリーハウス」内にあります(場所は分かりやすいですが有料です)。
詳しい場所は「六甲山カンツリーハウス」の案内マップには載っていないので、上記のアクセスを参照してください。
磐座までの道のりには多数の巨石が点在しており、その多くが丸く成形されているように見えます。
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丘を登っていくと、やがて柵で囲まれた「天穂日命の磐座」が見えてきます。
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磐座の前には案内板があり、柵内には"注連縄の張られた磐座"と"その他の巨石群"が安置されています。
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また、この磐座付近には"幾何学的な環状列石"があり、案内板にて「磐境(いわさか)」と紹介されています。
料金: 大人620円、小人310円、犬100円
住所: 兵庫県神戸市灘区六甲山町北六甲4512-98(マップ)
営業: 10:00~17:00(16:30受付終了、4月1日~11月23日)
交通: 六甲山上駅(徒歩47分)、六甲山上バス「六甲山スノーパーク」下車すぐ
住所: 兵庫県神戸市灘区六甲山町北六甲4512-98(マップ)
営業: 10:00~17:00(16:30受付終了、4月1日~11月23日)
交通: 六甲山上駅(徒歩47分)、六甲山上バス「六甲山スノーパーク」下車すぐ
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「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。
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