平等院 [京都府]
2018/04/04
京都府宇治市にある平等院(びょうどういん)です。
平安後期に創建された藤原氏ゆかりの寺院であり、本尊に阿弥陀如来坐像を祀っています。
国宝の鳳凰堂は平安時代から現存する建築物であり、10円玉にデザインされていることでも有名です。
また、世界遺産にも登録されており、宇治を代表する人気の観光スポットとなっています。
寺院概要
縁起
鳳凰堂 |
パンフレットによれば、永承7年(1052年)に時の関白・藤原頼通が、父・藤原道長の別荘であった宇治殿を寺院に改めたことに始まり、その翌年の天喜元年(1053年)に建立された阿弥陀堂が現在の鳳凰堂であるとされます。
Wikipediaによれば、当地は平安初期より貴族の別荘地であったとされますが、永承7年が当時盛んに信仰されていた仏教における末法初年(仏教が廃れる時代の始まり)に当たることから、別荘が寺院に改められ、その信仰対象として本尊の阿弥陀如来坐像が造られたと説明されています。
なお、平安後期の京都では、平等院の他にも数々の寺院が創建されていましたが、後世の兵乱や災害によって悉く廃絶してしまっており、その中で唯一残ったのが鳳凰堂であるとされています。つまり、鳳凰堂は平安時代より今まで現存し続けている建物であり、現在では国宝および世界遺産に登録されています。
本尊
・阿弥陀如来(あみだにょらい):西方の極楽浄土の教主で、生あるもの全てを救う仏とされる
→ 当院の本尊は、平安時代に活躍した仏師・定朝の遺作とされる木造阿弥陀如来坐像
→ 当院の本尊は、平安時代に活躍した仏師・定朝の遺作とされる木造阿弥陀如来坐像
関連知識
十円玉と平等院鳳凰堂
平等院鳳凰堂は、十円玉に刻まれているデザインとして広く知られています。
このデザインになった理由について、平等院の公式サイトでは「日本の代表的な文化財で、建物に特徴があるからです。昭和26年に選ばれました」と説明されています。
ちなみに造幣局では、平等院鳳凰堂の面を「表」、年号が記された面を「裏」と定義しているそうです。
参考:平等院 Q&A
一万円札と平等院鳳凰堂
平成16年(2004年)に発行された一万円札(E号券)には、平等院の鳳凰像が描かれています。
このデザインになった理由について、財務省では「最高券面額である紙幣に相応しいものとして、瑞鳥であり旧1万円券の裏面でも図案化されていた鳳凰を採用したもので、我が国の国宝である平等院鳳凰堂の鳳凰像を素材としています」と説明されています。
参考:財務省 よくある質問
境内の見どころ
表門
平等院の表門です。
平等院表参道から入るための門で、平等院の表玄関になっています。
藤棚
平等院の藤棚(ふじだな)です。
藤の花を鑑賞できるように組んだ棚であり、ゴールデンウィークあたりが見頃とされています。
観音堂
平等院の観音堂です。
本堂跡に建てられた鎌倉初期の建造物で、国の重要文化財に指定されています。
阿字池
平等院の阿字池です。
梵語の不生不滅を意味する「阿」の字の形になっている池で、鯉が生息しています。
また、水面に映る平等院が撮れる人気の撮影スポットにもなっています。
鳳凰堂
平等院の鳳凰堂です。
天喜元年(1053年)に創建された阿弥陀堂であり、江戸時代頃に鳳凰堂と呼ばれるようになったそうです。
現存する平安時代の建造物であり、国宝建造物に指定されています。
なお、拝観については入場とは別料金で、当日の予約制となっています。
鳳凰堂中堂
鳳凰堂の中堂正面からは、阿弥陀如来像の顔が見えるようになっています。
なお、阿弥陀如来坐像は平安時代の仏師・定朝の作品で、仏像群と併せて国宝に指定されています。
鳳凰像
鳳凰堂の棟上の鳳凰像です。
現在のものはレプリカであり、本物は鳳翔館(境内の博物館)に保存されています。
六角堂
平等院の六角堂です。
鐘楼
平等院の鐘楼です。
昭和47年(1972年)に復元されたもので、「姿(形)の平等院」として日本三名鐘の一つに数えられているそうです。
平等院ミュージアム鳳翔館
平等院の鳳翔館です。
平等院の境内にある博物館で、平等院の歴史解説や宝物・文化財の展示が行われています。
また、ミュージアムショップでは平等院にまつわるグッズが販売されています。
羅漢堂
平等院の羅漢堂です。
江戸時代の建造物であり、宇治市の指定文化財となっています。
不動堂
平等院の不動堂です。
堂内には不動明王が祀られています。
源頼政の墓
平等院にある源頼政の墓です。
源頼政は平安時代に活躍した武将ですが、以仁王の乱で平家に追い詰められて当地で自害したとされます。
最勝院
平等院の最勝院です。
浄土院
平等院の浄土院です。
明応年間(1492~1501年)に浄土宗の栄久上人が、平等院修復のために創始した寺と伝えられています。
大書院
平等院の大書院です。
養林庵書院
平等院の養林庵書院です。
慶長6年(1601年)に加傳和尚が伏見城から移築したと伝えられており、国の重要文化財に指定されています。
南門
平等院の南門です。
料金: 大人600円、中高生400円、小学生300円
住所: 京都府宇治市宇治蓮華116(マップ)
営業: 8:30~17:30(鳳凰堂・鳳翔館は別)
交通: 京阪宇治駅(徒歩9分)、JR宇治駅(徒歩12分)
公式サイト: https://www.byodoin.or.jp/
住所: 京都府宇治市宇治蓮華116(マップ)
営業: 8:30~17:30(鳳凰堂・鳳翔館は別)
交通: 京阪宇治駅(徒歩9分)、JR宇治駅(徒歩12分)
公式サイト: https://www.byodoin.or.jp/
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「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。
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