人文研究見聞録:北条天満宮 [兵庫県]

兵庫県姫路市にある北条天満宮(ほうじょうてんまんぐう)です。

平安時代に鎮座していたとされる古社であり、祭神に菅原道真を祀っています。

また、当社には大イタチを退治したという虚無僧の伝説も伝えられています。


神社概要

由緒


兵庫県神社庁HPによれば、創建年代は不明なものの、天喜元年(1053年)に藤原頼通が平等院鳳凰堂(京都府宇治市)を建立した頃には既に鎮座していたとされています。

なお、古くは神仏混淆で境内に正覚院という寺があったとされますが、明治の神仏分離令以降は無くなったそうです。

祭神


北条天満宮の祭神は以下の通りです。

菅原道真公(すがわらのみちざね)平安中期の政治家(死後、天満天神として信仰される)

境内社


人文研究見聞録:北条天満宮 [兵庫県]
不詳社
人文研究見聞録:北条天満宮 [兵庫県]
恵比須天社
人文研究見聞録:北条天満宮 [兵庫県]
弁財天社
人文研究見聞録:北条天満宮 [兵庫県]
末廣大神

北条天満宮の境内社は以下の通りです。

・不詳社(神明社?):天照皇大神・豊受大御神を祀る
・恵比須天社:事代主尊を祀る
・弁財天社:市杵嶋姫命を祀る
・末廣大神:倉稲魂命ほか3柱の神(祭神名を失念)

関連知識

八目鼬と虚無僧の伝説


当社の境内には虚無僧塚という塚があり、これには以下のような伝説があるそうです。

平安時代の中頃、八ツノ宮(亀山御坊の東北)から当地までは鬱蒼とした竹薮が続き、市ノ郷・阿呆村は市川東岸にあり、市川は黒石の西を流れていた。この当時、毎年1月10日には竹藪に住まう神に人身御供を出すことになっていたので この日が近づくと村人たちは悲歎にくれていた。

ある時、当地に立ち寄った三野という虚無僧が神と名乗る無慈悲な者を退治することを決意し、供物に紛れてお堂の中に隠れて待っていると そこには神ではない異形の魔物が現れた。そこで三野は刀剣や弓矢を以ってこの魔物と争い、激闘の末に勝利を収めると、そこには8つの目玉を持つ大イタチが横たわっていた。

この後、村人たちは村を救ってくれた三野に感謝して村の近くに住まわせ、三野が亡くなると当地に塚を築いて丁重に祀り、その塚を三野塚(虚無僧塚)、当地を虚無僧山(今の塚碑より70m南)と呼んだ。また、保元2年(1158年)には当社では「御当を練る」という行事が始まり、同時に武者講(後に毘沙講)が造られたという。

境内の見どころ

鳥居


人文研究見聞録:北条天満宮 [兵庫県]

北条天満宮の鳥居です。

臥牛像


人文研究見聞録:北条天満宮 [兵庫県]

北条天満宮にある臥牛像です。

拝殿


人文研究見聞録:北条天満宮 [兵庫県]

北条天満宮の拝殿です。

本殿


人文研究見聞録:北条天満宮 [兵庫県]

北条天満宮の本殿です。

料金: 無料
住所: 兵庫県姫路市北条宮の町396-1(マップ
営業: 不明
交通: 姫路駅(徒歩13分)

公式サイト: http://www.hyogo-jinjacho.com/data/6316041.html
matapon
著者: matapon Twitter
「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。