海龍山 遠田八幡宮 [島根県]
2015/10/25
島根県益田市にある海龍山 遠田八幡宮(とおだはちまんぐう)です。
海岸沿いに鎮座する神社であり、祭神に海神・和田津美神や八幡大神など多くの神々を祀っています。
神社概要
由緒
由緒書によれば、古来より遠田の里にて和田津美神(海神・龍神様)を祀っていたとされ、第60代醍醐天皇の時代(899年)に京都の男山八幡宮(石清水八幡宮)より分霊を勧請し、社殿を建立して社名を「遠田海龍山八幡宮」と改めたとされています。
なお、後一条天皇の時代に再建するも、万寿三年(1026年)に石見国を襲った万寿地震による大津波の影響により、社殿が流出するなどの被害を被ったんだそうです。そうした幾多の変遷を経て、現在は遠田の里の氏神様として現在に至るとされています。
また、当地を本拠としていた武家である益田氏(益田元祥)の家臣・大島弥六左衛門(おおしまやろくざえもん)が、文禄元年(1592年)に起こった「文禄の役(朝鮮出兵)」にて戦功を挙げ、その際に使用した太刀を遠田八幡宮に奉納したとも云われています。
祭神について
遠田八幡宮の祭神は以下の通りです。
八幡宮
・応神天皇(おうじんてんのう):第15代天皇(八幡大神)
・神功皇后(じんぐうこうごう):応神天皇の母、三韓征伐を成功させた(八幡三神の一柱)
・多喜理比売命(タギリヒメ):宗像三女神の一柱
・多喜津比売命(タキツヒメ):宗像三女神の一柱
・市杵嶋比売命(イチキシマヒメ):宗像三女神の一柱(弁天様)
・柿本人丸(かきのもとひとまる):奈良時代の歌聖(当地所縁の人物)
・和田津美神(ワダツミ):海神・龍神様(海幸山幸神話に登場する海神の類と思われる)
・豊受比売神(トヨウケビメ):食糧を司る神であり、御食津神とも(豊受大神の顕現とも)
・事代主神(コトシロヌシ):大国主の子であり、いわゆる「えびす」として祀られる
・大年神(オオトシノカミ):スサノオの子であり、五穀豊穣の神(石見周辺に数多く祀られる)
厳島神社
・多喜理比売命(タギリヒメ)
・多喜津比売命(タキツヒメ)
・市杵嶋比売命(イチキシマヒメ)
八坂神社
・天御中主神(アメノミナカヌシ):天地開闢で最初に現れた神
・須佐之男神(スサノオ):三貴子の一柱であり、八坂神社の主祭神(石見所縁の神)
・大年神(オオトシノカミ)
・豊受比売神(トヨウケビメ)
稲荷神社・神出神社
・豊受比売神(トヨウケビメ)
・和田津美神(ワダツミ)
・応神天皇(おうじんてんのう):第15代天皇(八幡大神)
・神功皇后(じんぐうこうごう):応神天皇の母、三韓征伐を成功させた(八幡三神の一柱)
・多喜理比売命(タギリヒメ):宗像三女神の一柱
・多喜津比売命(タキツヒメ):宗像三女神の一柱
・市杵嶋比売命(イチキシマヒメ):宗像三女神の一柱(弁天様)
・柿本人丸(かきのもとひとまる):奈良時代の歌聖(当地所縁の人物)
・和田津美神(ワダツミ):海神・龍神様(海幸山幸神話に登場する海神の類と思われる)
・豊受比売神(トヨウケビメ):食糧を司る神であり、御食津神とも(豊受大神の顕現とも)
・事代主神(コトシロヌシ):大国主の子であり、いわゆる「えびす」として祀られる
・大年神(オオトシノカミ):スサノオの子であり、五穀豊穣の神(石見周辺に数多く祀られる)
厳島神社
・多喜理比売命(タギリヒメ)
・多喜津比売命(タキツヒメ)
・市杵嶋比売命(イチキシマヒメ)
八坂神社
・天御中主神(アメノミナカヌシ):天地開闢で最初に現れた神
・須佐之男神(スサノオ):三貴子の一柱であり、八坂神社の主祭神(石見所縁の神)
・大年神(オオトシノカミ)
・豊受比売神(トヨウケビメ)
稲荷神社・神出神社
・豊受比売神(トヨウケビメ)
・和田津美神(ワダツミ)
全体的に祭神が面白い組み合わせになっています(八坂神社の天御中主神など)。
また、和田津美神(海神・龍神様)・豊受比売神を中心的に祀っており、稲荷神社に宇迦之御魂神(ウカノミタマ)が祀られていないことが珍しいですね。
境内の見どころ
入口の三連鳥居
遠田八幡宮の神社入口には三連鳥居が配されています。
なお、その3つ目は両部鳥居となっています。
両部鳥居
遠田八幡宮の両部鳥居です。この鳥居は神仏習合の社であった名残とされています。
由緒書には記されないものの「海龍山」は真言宗の山号であるため、密教の影響があったものと思われます。
神楽殿
遠田八幡宮の神楽殿です。
神楽などの奉納行事の際に使用されるものと思われます。
奇妙な瓦
遠田八幡宮の瓦は、石見地方で多く見られる赤褐色の石州瓦となっています。
なお、舞殿の鳥居には鳩と兎?と見られる奇妙な装飾が施されています。
海岸への道
遠田八幡宮は海岸を拝む磐座信仰の様式も備えているため、境内には海岸の鳥居までの参道があります。
海岸の鳥居
遠田八幡宮の海岸の鳥居です。
古来より祀られていたとされる和田津美神(海神・龍神様)を拝むものと考えられます。
大海原
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遠田八幡宮の海岸の鳥居の先は砂浜になっており、大海原を望むことができます。
なお、海岸の砂浜には砂鉄が浮いており、古代より砂鉄が採取されていたものと思われます。
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「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。
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