人文研究見聞録:讃岐うどん [香川県]

香川県特産の讃岐うどんです。

香川県は「うどん県」と称されるほど うどんの消費量が多く、全国でも断トツのトップであるとされています。そのため、香川県の観光資源の代表とされており、街中の至る所にうどん屋が立ち並んでいます。

なお、うどんの販売方法も様々であり、「製麺所」と名の付くうどん店は、茹でるところから盛りつけまでを全て客が行うというオールセルフサービスとなっているのが特徴的です(店舗にもよる)。

ただ、その分価格が安く、かけうどんであれば 1杯250円程度で食べることができます。


讃岐うどんの由来

人文研究見聞録:讃岐うどん [香川県]

香川県には「うどんは弘法大師が唐から伝えた」という言い伝えがあるそうです。

その一つとしてうどんは空海が唐から持ち帰った『唐菓子』が源流と云われ、『唐菓子』は小麦粉にアンコを入れて煮たもので『混沌(こんとん)』と云われていた。後にそれが『検飩(けんとん)』となり、煮て熱いうちに食べるものだから『温飩(おんとん)』となり、それが転じて『饂飩(うんとん)』となり、現在は『うどん』呼ばれるようになったというものがあるとされています。

ただし、これについては学術的な根拠として認められておらず、現在では大師信仰を権威付けるために作られた民間伝承であるという見方が強いようです。

うどんの種類

讃岐うどんの食べ方には様々な種類があるようです。それを以下にまとめておきます。

・かけ:薄めのダシ汁をかけ、刻みねぎや天かすを乗せたうどん
・かやく:具の入った温かいうどんを指すが、最近ではかけと同義であるとも
・生醤油(きじょうゆ):うどん玉に醤油を少しかけただけのうどん
・ぶっかけ:濃い目のだしが、少なめにかけられたうどん
・湯だめ:水洗いされたうどんを再度温め、湯に浸かった状態で提供されるうどんであり、だしにつけて食べる
・しっぽく(卓袱):肉や根菜類を煮た甘めの汁をかけたうどん
・釜揚げ:ゆでて水洗いする前の熱いうどん
・釜玉(かまたま):湯を切った釜揚げのうどんに卵、薬味、ダシ(または醤油)を混ぜたもの

かけうどん

人文研究見聞録:讃岐うどん [香川県]

讃岐うどんの最もポピュラーな食べ方である「かけうどん」です(天ぷらを乗せているので天ぷらうどんとも…)。

地元の味を確かめるべく「製麺所」で食べたうどんですが、味や食感は意外と普通でした。美味しいのですが、全国で市販されている「讃岐うどん」とあまり味は変わらなかったというのが正直な感想です(裏を返せば、全国で市販される讃岐うどんは、地元の味を再現できているとも言える)。

なお、上に乗せた赤い練り物は「えび天」というもので、香川県の西讃地方から愛媛県の東予地方辺りでポピュラーな、小エビを練り込んだ練り物とされています。こちらはなかなか珍しく、エビの風味が効いて美味しかったです。

生醤油うどん

人文研究見聞録:讃岐うどん [香川県]

うどんに生醤油をかけて食べる「生醤油うどん」です。

香川で初めて食べたうどんの食べ方ですが、なかなか美味しい食べ方だったので、個人的には非常にオススメです。

なお、薬味のネギや天かすとも相性が良かったです(醤油は掛け過ぎない方が美味しいとされています)。

自宅でも簡単に試せる食べ方なので、実際に試してみてはいかがでしょうか?

ちなみに、これは讃岐国分寺付近のうどん屋で食べたものですが、写真のセットで価格は250円とかなり安かったです。
matapon
著者: matapon Twitter
「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。