聖天宮西江寺 [大阪府]
2016/08/22
大阪府箕面市にある聖天宮西江寺(しょうてんぐうさいこうじ)です。
飛鳥末期に修験道の開祖・役小角によって開かれた日本最初の歓喜天霊場の根本道場とされています。
現在は高野山真言宗の寺院であり、地元では「みのおの聖天さん」と呼ばれて信仰を集めているそうです。
また、毎年10月の半ばには、奇祭「天狗まつり」が行われることでも知られています。
寺院概要
縁起
案内板によれば、当山は斉明天皇4年(658年)に修験道の開祖・役小角(えんのおづの)によって開かれたとされます。
寺伝によれば、役行者(役小角)が当山を開くべく五香の滝にて参龍一代の苦行を続けていると、山が鳴り動き、大きな光が辺りを照らし、その光の中から大聖歓喜天(だいしょうかんぎてん)が現れて「当山を日本最初の霊場とし、万民の諸願を成就せんがため、ここに姿を現した」と言ったと伝えられているそうです。
なお、境内にある「対談石」は、この伝説において役行者が歓喜天に拝答したとされています。
また、この地は摂津国豊島郡片手村と称していたとされますが、開山によって箕面村と称すようになり、奈良時代の神亀・天平年間に聖武天皇の勅願を受け、両部神道として摂津国神宮寺と称したとされます。
その後、明治期になると神仏分離令によって聖天宮西江寺と改称し、宮寺として現在に至るとされています。
本尊
・大聖歓喜天(だいしょうかんぎてん):象頭人身の姿をした仏法の守護神で、抱擁した姿で現される
→ ヒンドゥー教の象頭人身の神であるガネーシャが仏教に取り込まれたものと云われている
→ 主に夫婦和合・子宝の神として信仰される
→ 供物として、歓喜団・歓喜丸(菓子の類)や酒・大根が一緒に供えられる
→ 無茶な願事も叶えてくれるとされるが、約束を守らない者には罰を与えるとも
→ 当寺の本尊は、役行者作の大聖歓喜天像と伝えられている
→ ヒンドゥー教の象頭人身の神であるガネーシャが仏教に取り込まれたものと云われている
→ 主に夫婦和合・子宝の神として信仰される
→ 供物として、歓喜団・歓喜丸(菓子の類)や酒・大根が一緒に供えられる
→ 無茶な願事も叶えてくれるとされるが、約束を守らない者には罰を与えるとも
→ 当寺の本尊は、役行者作の大聖歓喜天像と伝えられている
役小角(役行者)とは?
役小角(えんのおづの)とは飛鳥時代から活躍した呪術者であり、役行者(えんのぎょうじゃ)の名でも知られています。
修験道の開祖として有名であり、呪法を操って鬼神や神をも使役したとする数多くの伝説を持ち、和歌山県の熊野三山を信仰する熊野信仰にも多大な影響を与えたとされています。
役小角について詳しくはこちらの記事を参照:【修験道・役小角とは?】
天狗祭
西江寺では毎年10月の15・16日に「天狗まつり」が行われます。
「天狗まつり」とは当寺の秋季大祭であり、祭の主役である天狗に「簓(ささら)」と呼ばれる棒でブン殴られることで邪気祓い・悪魔払いを行うという奇祭として知られています。
なお、この祭の天狗は役行者(役小角)が変化したものと伝わっていますが、具体的な起源については不明とされています。
詳しくはこちらの記事を参照:【奇祭 天狗まつり2015】
境内の見どころ
鳥居
西江寺の鳥居です。
本堂
西江寺の本堂です。
本尊に役行者作の大聖歓喜天像が祀られているとされています。
行者堂
西江寺の行者堂です。
当山の開基である役行者(役小角)が祀られています。
大師堂・大黒堂
西江寺の大師堂・大黒堂です。
弘法大師と大黒天が祀られており、大黒天像は室町中期の作と伝えられています。
その他の堂宇
西江寺には、天満大自在天神、吉野大明神、吉竹大明神、金毘羅大権現が祀られている堂宇があります。
料金: 無料
住所: 大阪府箕面市箕面2-5-27(マップ)
営業: 9:00~17:00
交通: 箕面駅(徒歩7分)
公式サイト: http://www.nanokaichi.com/saikouji/index.html
住所: 大阪府箕面市箕面2-5-27(マップ)
営業: 9:00~17:00
交通: 箕面駅(徒歩7分)
公式サイト: http://www.nanokaichi.com/saikouji/index.html
スポンサーリンク
「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。
スポンサーリンク
コメント
0 件のコメント :
コメントを投稿