吉田松陰生誕地・吉田松陰の墓 [山口県]
2018/09/18
山口県萩市にある吉田松陰生誕地・吉田松陰の墓です。
生誕地は萩市指定の史跡となっており、松陰の旧宅跡や産湯井などを見ることができます。
また、その付近には松陰の墓所があります。
史跡概要
概要
吉田松陰生誕地は、松陰の実家である杉家の旧宅地で萩市指定の史跡となっています。松陰は天保元年(1830年)に杉百合之助の次男として生まれ、19歳までこの地で過ごしたそうです。
この史跡は松陰神社東の「団子岩(だんごいわ)」と呼ばれる小高い丘上にあり、ここには旧宅跡のほか松陰産湯の井戸や各種記念碑などが集まっています。また、付近には吉田松陰の墓所もあり、線香をあげられるようにもなっています。
吉田松陰について
吉田松陰(よしだしょういん)とは、幕末の思想家・教育者で、主に私塾「松下村塾」で後に明治維新の立役者となる面々を教育した人物として知られています。
松陰は、文政13年(1830年)に長州萩城下松本村(現:山口県萩市)で下級武士の杉家の次男として生まれ、5歳の時に親戚の吉田家に養子として迎え入れられます。この吉田家は山鹿流兵学を以って長州藩で兵法師範を務める家柄で、叔父の玉木文之進が開いた松下村塾で兵学などの厳しい指導を受けたそうです。
そして、11歳の時に藩主・毛利慶親への御前講義の出来栄えが見事であったことから才能が認められ、長州藩の藩校である明倫館で兵学の講義を行うようになります。ちょうどその頃、アヘン戦争(1840年)で清がイギリスに大敗したことから、西洋列強の驚異に対応するために独自に西洋について調べ、さらに九州・江戸に出て外国船の実情を探ろうとしたそうです。
その後、嘉永6年(1853年)にペリーが浦賀に来航した時に黒船を遠望観察して西洋の先進文明に驚愕することになります。そこで松陰は幕府に攘夷(外敵を追い払って国内に入れないこと)を訴えようと藩主に書簡を送りますが、これは受け入れられないまま嘉永7年(1854年)に日米和親条約が締結されてしまいます。
条約締結によって下田が開かれた後、松陰は国家のために自ら海外に渡って先進文明を学ぼうと、弟子とともに下田に潜んで米国への密航を計画します。この際にペリーに海外渡航を懇願する書状を持って漁船を盗んで黒船に乗り込みますが、渡航は拒否されて漁船も流されてしまったため、2人は奉行所に自首して投獄されることになります。
この後、松陰は故郷の長州に移送され、野山獄にて幽囚の身となります。そして出獄を許されると、実家の杉家で謹慎生活を送ることになります。ここで自宅の小屋を改築して松下村塾を開塾し、高杉晋作・久坂玄瑞・伊藤博文など後に維新の志士となる面々を教育していったそうです。
しかし、幕府が無勅許で日米修好通商条約を締結したり、外国の言いなりになって政治や外交を行っていることに対し、松陰が過激な言動で批判を行っていたことから安政の大獄(幕府による尊王攘夷派への弾圧)の対象となり、安政6年(1859年)に斬首刑に処されて その生涯を終えます(享年30歳)。
松陰は30年という短い生涯でしたが、その思いを受け継いだ志士達によって明治維新が成されることになったので、その行動力や影響力には凄まじいものがあったと言えますね。
アクセスについて
吉田松陰生誕地は、松陰神社から徒歩15分程度の場所に位置しています。周辺には所々に案内表示がありますが分かりにくいので、細かい道のりについてはグーグルマップなどのアプリを使うと迷わずにたどり着けると思います。
また、付近には駐車スペースもいくつかあるので車で行くこともできます。ただし、周辺の道幅は結構狭くなっているので道を知らない場合は注意が必要です。なお、周辺の様子はストリートビューで確認することもできます。
周辺の見所
旧宅跡
松陰の実家・杉家の旧宅跡です。
旧宅の間取りは玄関3畳・表座敷6畳・居間6畳・隠居部屋3畳・納屋3畳・台所、別棟の納屋に厩という形になっています。
吉田松陰先生生誕之地医石碑
松陰の生誕地を示す石碑です。
松陰先生産湯の井戸
松陰の産湯井跡です。
吉田松陰・金子重輔銅像
松陰とその弟子・金子重輔の銅像です。
2人は黒船に乗り込んで海外渡航をしようとしましたが乗船拒否されたため、自首して投獄されることになりました。
吉田松陰の墓
吉田松陰の墓です。
生誕地付近に位置しており、墓の横には線香が用意されています。
また、当墓地には高杉晋作など松陰ゆかりの人物の墓もあります。
料金: 無料
住所: 山口県萩市大字椿東(マップ)
営業: 終日開放
交通: 東萩駅(徒歩28分)
公式サイト: http://www.city.hagi.lg.jp/soshiki/5/h9334.html
住所: 山口県萩市大字椿東(マップ)
営業: 終日開放
交通: 東萩駅(徒歩28分)
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「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。
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