由岐神社 [京都府]
2019/11/16
京都市左京区鞍馬本町にある由岐神社(ゆきじんじゃ)です。
平安時代に創建された古社であり、主祭神に大己貴命と少彦名命を祀っています。
また、毎年10月22日に京都三大奇祭の一つである「鞍馬の火祭」が行われることでも有名です。
神社概要
由緒
由緒書によれば、天慶3年(940年)旧暦9月9日に朱雀天皇の詔によって御所に祀られていた由岐大明神が都の北方の鎮めとして当地に遷し祀られたことに始まるとされます。古来より天皇が病気になったり世間に騒動が起こったときなどに社殿の前に靫(ゆき)をかけて祈ったことから当時は靫大明神と呼ばれ、後に由伎 → 由岐へと改名されたそうです。
なお、鞍馬では毎年10月22日に行われる「鞍馬の火祭」が有名ですが、この祭の起源は由岐大明神が鞍馬に遷される際に鴨川に生えていた葦を篝火として道に配置し、1kmにもおよぶ遷宮の行列が鞍馬の住人を感激させたために始められたといわれています。
また、豊臣秀吉の信仰も篤く、慶長12年(1607年)に本殿と拝殿が豊臣秀頼によって再建され、特に拝殿は中央に通路をとった割拝殿(わりはいでん)という珍しいものであるため、現在は国の重要文化財に指定されています。
祭神
由岐神社の祭神は以下の通りです。
【主祭神】
・大己貴命(オオナムチ):オオクニヌシの名で知られる出雲大社の主祭神
・少彦名命(スクナヒコナ):オオナムチと共に国造りを成した神とされる
【相殿神】
・八所大明神(はっしょだいみょうじん)
・大己貴命(オオナムチ):オオクニヌシの名で知られる出雲大社の主祭神
・少彦名命(スクナヒコナ):オオナムチと共に国造りを成した神とされる
【相殿神】
・八所大明神(はっしょだいみょうじん)
境内社
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由岐神社の境内社は以下の通りです。
・岩上社:事代主命、大山祇命を祀る
・大杉社(願掛け杉):神木を祀る
・冠者社:素戔嗚命を祀る
・白長弁財天社:弁財天を祀る
・三宝荒神社:三宝荒神大神を祀る
・大杉社(願掛け杉):神木を祀る
・冠者社:素戔嗚命を祀る
・白長弁財天社:弁財天を祀る
・三宝荒神社:三宝荒神大神を祀る
関連知識
鞍馬の火祭
毎年10月22日には鞍馬では由岐神社の例祭として「鞍馬の火祭」が行われます。この祭は由岐大明神が御所から鞍馬に遷宮した時の様子を再現したものであり、当日の町内には所々に松明が焚かれ、夜になると地元の人々が松明を持って「サイレイヤ、サイリョウ」の掛け声とともに練り歩きます。
この鞍馬の火祭は、今宮神社のやすらい祭、広隆寺の牛祭と併せて京都三大奇祭の一つに数えられており、当日には多くの観光客で賑わいます。2015年に参加してきたので、詳しい内容については下記の記事をご覧ください。
鞍馬の火祭 [京都府]
由岐神社の鞍馬の火祭2015に参加してきたので、その様子をレポートしたいと思います。
境内の見どころ
鳥居
由岐神社の鳥居です。
拝殿
由岐神社の拝殿です。
神木(願掛け杉)
由岐神社の神木です。
入口付近にある杉の巨木で、一心に願えば望みが叶うそうです。
また、当社ではこの大杉の樹皮で造った御守の授与も行われています。
狛犬
由岐神社の狛犬です。
子供を抱いている珍しいもので、子孫繁栄・子授・安産のご利益があるとされています。
また、本殿内に安置されていた狛犬は重要文化財に指定されており、現在は京都国立博物館で見られるそうです。
本殿
由岐神社の本殿です。
慶長12年(1607年)に豊臣秀頼によって再建されたもので、荷拝殿または割拝殿と呼ばれる形式になっています。
安土桃山時代の代表的な建築物であり、現在は国の重要文化財に指定されています。
天狗みくじ
由岐神社の天狗みくじです。
天狗のマスコットに刺さった珍しいおみくじで、マスコットはキーホルダーとしても使えます。
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「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。
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