人文研究見聞録:白山比咩神社(岩国市) [山口県]

山口県岩国市の吉香公園内にある白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ)です。

平安時代には既にあったと伝わる古社であり、祭神に菊理媛命・小白山比咩命・大巳貴命を祀っています。


神社概要

由緒


由緒書によれば、創建年代は不明なものの、加賀国の白山比咩神社(石川県)の分霊を勧請したと伝えられており、旧記に貞観18年(876年)に勧請、元慶8年(884年)に社殿を建立、と記されているそうです。

その後、応安年中(1368~1374年)に社殿の一切を焼失し、喜慶2年(1389年)に社殿の再建が行われ、天正年間(1573~1593年)には毛利輝元によって神田を賜り、慶長年間(1596~1615年)に吉川広家によって当地に遷されて吉川家の産土神として崇敬を受けたとされています。

なお、亨保12年(1727年)に大規模な社殿の再建が行われたそうですが、明治23年(1890年)に焼失してしまったため、明治31年(1898年)に再建したものの、平成16年(2004年)に火災によって拝殿が焼失してしまったそうです。

そのため、平成17年(2005年)に拝殿を再建して現在に至るとされています。

祭神


白山比咩神社の祭神は以下の通りです。

菊理媛命(キクキリヒメ)『日本書紀』の異伝にて、イザナギが黄泉国から帰ってきた際に助言した神として登場する
 → 別名・白山比売神(シラヤマヒメ)と呼ばれ、加賀国の白山の神として知られている
・小白山比咩命(コシラヤマヒメ):不明
大巳貴命(オオナムチ)オオクニヌシの名で知られる出雲大社の主祭神
 → 「日本神話」ではスクナヒコナと共に諸国を巡って国造りを成したとされる

境内社


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錦川水神社
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不詳社

白山比咩神社の境内社は以下の通りです。

・錦川水神社:弥都波能売神を祀る
・不詳社

境内の見どころ

鳥居


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白山比咩神社の鳥居です。

元禄7年(1694年)に吉川広紀の寄進によって建てられたものとされています。

神門


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白山比咩神社の神門です。

拝殿


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白山比咩神社の拝殿です。

本殿


人文研究見聞録:白山比咩神社(岩国市) [山口県]

白山比咩神社の本殿です。


料金: 無料
住所: 山口県岩国市横山2丁目8-10(マップ
営業: 終日開放
交通: 新岩国駅からバスで約15分
matapon
著者: matapon Twitter
「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。