人文研究見聞録:出雲大社の豆知識(観光情報まとめ) [島根県]

出雲大社参拝に役立つ知識周辺の観光情報についてまとめました。

一般的な出雲大社の紹介については こちらを参照:【出雲大社】

出雲大社について

出雲大社の参拝方法


人文研究見聞録:出雲大社の豆知識(観光情報まとめ) [島根県]

出雲大社の参拝方法は「二礼・四拍手・一礼」となっており、一般的な神社とは異なります。

まず、神道における拍手とは、「神への感謝や喜びを表すため」、「願いをかなえるために神を呼び出すため」、「邪気を祓うため」であると言われています。

出雲大社で四拍手をする理由は、四回手を合わせることから「しあわせ」を意味しており、これが「縁結びの神様」と言われる由縁とされています。

なお、出雲大社の公式サイトでは「まず、本殿前の八足門にて本殿をお参りいただき、ご本殿周辺の瑞垣を左回り(時計と反対回り)に進んでいただき、各御社殿をお参り下さい。拝礼作法は全て二礼・四拍手・一礼です」となっています。

また、以下のものが詳しい参拝方法とされています。

・一 礼:深くお辞儀をする
・祈 念:まず辞儀をし、生きていることに感謝を捧げ、自分の心にある願い事などを祈る
・二 礼:二回深くお辞儀する
・四拍手:両手を胸の高さに伸ばし、真剣に四回拍手する
・一 礼:深くお辞儀をする

参考サイト:出雲大社紫野教会


神在月と神在祭


人文研究見聞録:出雲大社の豆知識(観光情報まとめ) [島根県]

全国では毎年10月を神無月(かんなづき)と言いますが、島根では神在月(かみありづき)と言います。

これは旧暦10月に八百万の神々が出雲大社に集まって「これからの一年間の神事(かみごと)」や「人々の縁」について相談する神議(かみはかり)を行うためと言われており、これは日本神話の一説に由来するとされています。

なお、出雲大社では旧暦10月(11月末~12月初旬)に1週間かけて神在祭(かみありさい)が行われ、この1週間に神々と神縁を結ぶことができると信じられていることから、多くの人が訪れるそうです。

2017年のスケジュール(11月28日~12月4日)


・11/27(月):神迎神事(稲佐の浜 19:00~)、ご神幸(出雲大社へ)、神迎祭(神楽殿)
・11/28(火):神在祭(本殿 9:00~)、龍蛇神講大祭(神楽殿 11:00~)、夜神楽祈祷(神楽殿 19:00~)
・11/29(水):夜神楽祈祷(神楽殿 19:00~)
・11/30(木):夜神楽祈祷(神楽殿 19:00~)
・12/01(金):月始祭・臨時縁結大祭(本殿 10:00~)、夜神楽祈祷(神楽殿 19:00~)
・12/02(土):神在祭・縁結大祭(本殿 10:00~)、夜神楽祈祷(神楽殿 19:00~)
・12/03(日):甲子祭・臨時縁結大祭(本殿 10:00~)、夜神楽祈祷(神楽殿 19:00~)
・12/04(月):神在祭・縁結大祭(本殿 10:00~)、神等去出祭(拝殿 16:00~)

※12/01~12/04の縁結大祭は「幸縁むすび御祈念料」が必要

公式サイト:出雲大社(神在祭のご案内)

本殿の向き


人文研究見聞録:出雲大社の豆知識(観光情報まとめ) [島根県]

出雲大社の本殿の礼拝所である八足門は南側にありますが、本殿の神座は西側を向いているそうです。

これについては、怨霊を祀るためなど 様々な説が唱えられていますが、詳しい理由は分かっていません。

ちなみに、国譲りの交渉をしたタケミカヅチを祀る鹿島神宮も同じく横を向いているそうです。

なお、出雲大社には八足門の他に本殿の西側にも礼拝所があります。

参考サイト:出雲大社紫野教会

大注連縄


人文研究見聞録:出雲大社の豆知識(観光情報まとめ) [島根県]

出雲大社の大注連縄(おおしめなわ)には、大黒締め(だいこくじめ)と呼ばれる独特な技法が用いられています。

その特徴は"綯い始めが左になっている"ことであり、通常の注連縄とは逆向きになっているとされています。

なお、出雲大社をはじめとする大社系の注連縄は綯い始めは左であり、島根県周辺で多く用いられているとされます。

神牛と道真公


人文研究見聞録:出雲大社の豆知識(観光情報まとめ) [島根県]

出雲大社の境内には神牛とされる臥牛像があります。

この神牛は撫でながら祈願すると、学力向上の御利益があるとされています。

なお、臥牛像は菅原道真公を祀る天満宮でお馴染みですが、一説に出雲大社の神牛も道真公に関係すると言われています。

その理由は、道真公の出自である菅原家が出雲国造家(出雲大社の宮司)と同じ天穂日命の子孫だからだそうです。

参考サイト:出雲大社・御朱印

周辺の観光スポット

出雲大社の大鳥居


人文研究見聞録:出雲大社の豆知識(観光情報まとめ) [島根県]

出雲大社の門前町の前にある宇迦橋のたもとには、出雲大社の大鳥居があります。

鉄筋コンクリート製であり、高さ23.5m、扁額は6畳ほどの大きさで、夜にはライトアップされます。

国引き神話のレリーフ


人文研究見聞録:出雲大社の豆知識(観光情報まとめ) [島根県]

大鳥居から南にある 道の駅・大社ご縁広場 の近くには、国引き神話のレリーフがあります。

出雲阿国像


人文研究見聞録:出雲大社の豆知識(観光情報まとめ) [島根県]
人文研究見聞録:出雲大社の豆知識(観光情報まとめ) [島根県]

出雲市駅構内と道の駅・大社ご縁広場の近くには、出雲阿国像があります。

出雲阿国(いずものおくに)はかぶき踊りの創始者として知られる人物で、出雲大社の西方には墓所もあります。

ちなみに、京都の鴨川沿いにも同様の像があります。

ご縁電車しまねっこ号


人文研究見聞録:出雲大社の豆知識(観光情報まとめ) [島根県]

出雲大社までの公共の交通手段は、バスか電車になります。

電車の場合、一畑電鉄で門前町に向かいますが、その電車に「ご縁電車しまねっこ号」というものがあります。

この電車は車体や座席がピンク色になっており、車内にはご当地キャラの「しまねっこ」も乗っています。

出雲大社門前町(神門通り)


人文研究見聞録:出雲大社の豆知識(観光情報まとめ) [島根県]

出雲大社の門前町には、土産物屋の他 ご当地名物である蕎麦屋やぜんざい屋が立ち並んでいます。

また、出雲の特産であるメノウを用いたアクセサリー屋やスタバもあります。

出雲そば


人文研究見聞録:出雲大社の豆知識(観光情報まとめ) [島根県]

出雲そばは、出雲地方の郷土料理であり、出雲名物の一つとされています。

三段重ねの器で出される 割子そば釜揚げそば があり、門前町や博物館前に店舗が立ち並んでいます。

詳しくはこちらの記事を参照:【割子そば】

出雲ぜんざい


人文研究見聞録:出雲大社の豆知識(観光情報まとめ) [島根県]

出雲ぜんざいは、出雲大社の神在祭で振る舞われていた神在餅(じんざいもち)を起源とする出雲名物です。

そもそも ぜんざい は出雲発祥とされ、神在餅が訛って ずんざい…ぜんざい となり、京都に伝わったと言われています。

そのため、出雲ぜんざいは出雲名物として門前町などに店舗が立ち並んでいます。

稲佐の浜


人文研究見聞録:出雲大社の豆知識(観光情報まとめ) [島根県]

出雲大社から西方にある海岸は、稲佐の浜(いなさのはま)と呼ばれています。

ここは日本神話ゆかりの地であり、付近にはタケミカヅチがオオクニヌシと国譲り交渉をしたとされる屏風岩もあります。

また、夏には海水浴場として開放されており、浜辺には弁天島と呼ばれる島があります。

詳しくはこちらの記事を参照:【稲佐の浜】

古代出雲歴史博物館


人文研究見聞録:出雲大社の豆知識(観光情報まとめ) [島根県]

出雲大社の近くには古代出雲歴史博物館があります。

この博物館には、荒神谷遺跡や加茂岩倉遺跡から出土した銅剣・銅矛・銅鐸などが見られます。

また、出雲大社境内から出土した宇豆柱や、古代の出雲大社本殿の再現模型なども展示されています。

島根ワイナリー


人文研究見聞録:出雲大社の豆知識(観光情報まとめ) [島根県]

出雲大社の東方には島根ワイナリーがあります。

ここでは出雲で作られたワインが販売されており、無料の試飲コーナーもあります。

また、ワイン醸造館の見学や、島根和牛を食べられるレストランもあります。
matapon
著者: matapon Twitter
「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。