人文研究見聞録:常喜院赤地蔵堂 [和歌山県]

和歌山の高野山にある常喜院赤地蔵堂(じょうきいんあかじぞうどう)です。

高野山の観光宿泊地として知られる常喜院の地蔵堂であり、堂内には数々のユニークな地蔵尊が祀られています。

高野山についてはこちらの記事を参照:【高野山】


地蔵堂入口

人文研究見聞録:常喜院赤地蔵堂 [和歌山県]

赤地蔵堂の入口です。

本尊 赤地蔵

人文研究見聞録:常喜院赤地蔵堂 [和歌山県]

赤地蔵堂の本尊である赤地蔵尊です。

正式には恵方地蔵尊(えほうじぞうそん)といい、愛称として 赤地蔵・紅箔地蔵・玉地蔵ともいうそうです。

なお、この「恵方地蔵尊」は福徳・財福を大地の如く内蔵し、その福徳を命あるもの全てに恵み与えるとされ、赤ん坊のように赤く福々しい身体の上に金箔を貼ることから「紅箔地蔵」という愛称で呼ばれるようになったそうです。

この地蔵尊の前には地蔵のスペックをまとめた案内板があり、かなり詳細に情報が記されています。そこで、その一部をここにまとめて転載しておきます。

・好物:赤いもの(紅白まんじゅう、金時人参、李、福神漬、大福餅、三宝柑、甘栗、桃)
・お姿:身体の赤色は、高野山の鎮守・丹生明神の丹生(水銀朱)から来ている(水銀朱は仙薬の仙丹の色でもある)
・お衣:空海が唐から持ち帰ったマンダラの中に描かれている地蔵菩薩の御衣を着ている
・持物:錫杖と宝珠

さすり地蔵

人文研究見聞録:常喜院赤地蔵堂 [和歌山県]

赤地蔵堂のさすり地蔵です。

地蔵の前に置いてあるタワシで自分の体をさすると、御利益を得られるとされています。

薬師如来十二神将 丑大将

人文研究見聞録:常喜院赤地蔵堂 [和歌山県]

赤地蔵堂の丑大将です。

これは薬師如来の十二神将の一尊である招杜羅大将(しょうとら)であり、十二支における丑神に当たります。

水かけ不動明王

人文研究見聞録:常喜院赤地蔵堂 [和歌山県]

赤地蔵堂の水かけ不動明王です。

水を掛けながら祈願をする不動明王となっており、近づくと付近の龍の口から水が飛び出してきます。

聞耳地蔵

人文研究見聞録:常喜院赤地蔵堂 [和歌山県]

赤地蔵堂の聞耳地蔵です。

その名から、口を聞いてくれる地蔵であると思われます。

一願地蔵

人文研究見聞録:常喜院赤地蔵堂 [和歌山県]

赤地蔵堂の一願地蔵です。

その名から、一つの願いを叶えてくれる地蔵であると思われます。

料金: 無料
住所: 和歌山県伊都郡高野町高野山(マップ
営業: 終日解放
交通: 高野山駅ほか、南海りんかんバス「金剛峯寺前」下車

公式サイト: http://www.jo-kiin.com/
matapon
著者: matapon Twitter
「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。