人文研究見聞録:和歌浦天満宮 [和歌山県]

和歌山県和歌山市にある和歌浦天満宮(わかうらてんまんぐう)です。

平安時代に創建された天満宮で、学問の神として知られる菅原道真公を祀っています。

なお、当社は日本の三菅廟の一つに数えられる天満宮であり、受験シーズンには多くの受験生が訪れるそうです。


神社概要

由緒

社伝によれば、延喜元年(901年)に左遷された菅原道真公が大宰府に赴任する際、海上の風波を避けるために和歌浦に船を停泊し、天神山から和歌の浦を望んで 「老を積む 身は浮船に誘はれて 遠ざかり行く 和歌の浦波」 「見ざりつる 古へまでも 悔しきは 和歌吹上の 浦の曙」 という2首の歌を詠んだとされます。

その後、康保年間(964~968年)に大宰府から帰京する参議・橘直幹が、道真公を追慕するために和歌浦に立ち寄り、当地に神殿を建てて、道真の神霊を祀ったことに始まるとされています。

また、道真公が立ち寄った際に敷物を持っておらず、漁師が船の艫綱を敷物(円座)にして迎えたというところから"綱敷天神"とも称せられたといわれ、当社は和歌浦一円の氏神として崇敬を集めているそうです。

なお、当社は江戸時代の朱子学者である林羅山に「和歌浦天満宮は太宰府天満宮、北野天満宮と共に由緒がある神社である」と言われたとされ、古来より 大宰府天満宮(福岡)・北野天満宮(京都)と共に日本の三菅廟とも言われています。

祭神

和歌浦天満宮の祭神は以下の通りです。

菅原道真公(すがわらのみちざね)平安中期の政治家(死後、天満天神として信仰される)

境内社

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人文研究見聞録:和歌浦天満宮 [和歌山県]

和歌浦天満宮の境内社は以下の通りです。

・白山比賣神社
・白太夫神社
・神集神社
・春日神社
・香取鹿島神社
・荒神社
・白鳥神社
・柿本神社
・八幡神社
・天穂日神社
・産霊神社
・白藤神社
・住吉神社
・高富稲荷神社
・多賀神社
・天照皇大神宮
・豊受大神宮

境内の見どころ

鳥居

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和歌浦天満宮の鳥居です。

境内

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和歌浦天満宮の境内の様子です。

木彫りの狛牛

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和歌浦天満宮の木彫りの狛牛です。

素材や形状ともに、類を見ない珍しいものとなっています。

石段

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和歌浦天満宮の石段です。

当社本殿は標高約93mの和歌浦天神山の中腹に位置しており、直接参拝するには長い石段を登る必要があります。

楼門

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和歌浦天満宮の楼門です。

慶長10年(1605年)に建立された建物で、この種の楼門としては最大級のものであり、重要文化財に指定されています。

手水舎

人文研究見聞録:和歌浦天満宮 [和歌山県]

和歌浦天満宮の手水舎です。

当社の手水舎には臥牛像が安置されています。

拝殿

人文研究見聞録:和歌浦天満宮 [和歌山県]

和歌浦天満宮の拝殿です。

本殿

人文研究見聞録:和歌浦天満宮 [和歌山県]

和歌浦天満宮の本殿です。

慶長11年(1606年)に紀州藩主・浅野幸長によって再建された建物であり、国の重要文化財に指定されています。

筆塚

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和歌浦天満宮の筆塚です。

使い古しの筆を奉納し、書道の上達を祈る塚とされています。

料金: 無料
住所: 和歌山県和歌山市和歌浦西2丁目1-24(マップ
営業: 9:00~17:00
交通: 紀三井寺駅(徒歩53分)

公式サイト: http://wakamatsuri.com/
matapon
著者: matapon Twitter
「日本神話」を研究しながら日本全国を旅しています。旅先で発見した文化や歴史にまつわる情報をブログ記事まとめて紹介していきたいと思っています。少しでも読者の方々の参考になれば幸いです。